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ミャンマークーデター、日本企業の戦略に影 米制裁見据え投資減速も

3日、ミャンマー・ネピドーの道路に止まる軍事車両(ゲッティ=共同)
3日、ミャンマー・ネピドーの道路に止まる軍事車両(ゲッティ=共同)

 1日に起きたミャンマー国軍によるクーデターは日本企業の戦略にも影を落としそうだ。ミャンマーは「アジア最後のフロンティア」とも呼ばれ、多くの日本企業が進出。それだけに各社はクーデター後の業務正常化を急いでいる。ただ、バイデン米政権がミャンマーへの経済制裁を復活させれば日本企業も活動が制約されることは必至で、当面は投資にも慎重にならざるをえない状況だ。

 ミャンマーは近年、民主化が進み、外国資本の受け入れを拡大させてきた。国際通貨基金(IMF)によると、2019年の経済成長率は6・5%、20年はコロナの影響で2・0%と落ちる見込みだが、ともに中国に匹敵する伸びだ。人口5千万人超で、経済成長に伴って内需拡大が期待できるほか、生産拠点の中国一極集中是正に向けた「チャイナ・プラス1」の製造拠点としても関心は高い。

 日本貿易振興機構(ジェトロ)の調査では、ミャンマー日本商工会議所の会員企業は400社を超え、11年時点の約50社から大幅に伸びている。最大都市ヤンゴン近郊のティラワ経済特区では、三菱商事や丸紅などが工業団地の建設や運営を手掛け、トヨタ自動車が今月の新工場稼働を目指す。16年から同国でスーパー事業を展開するイオンは23年に大型商業施設を出店する計画だ。

 今回のクーデターで、日本大使館が不要不急の外出自粛を呼びかけたため、各社は一時的に事業を停止した。だが、スズキが小型車などを製造する2工場での生産を4日から再開するなど、「日本企業の大半が事業を再開し、4日からは、ほぼ通常業務に戻っている」(ジェトロの田中一史ヤンゴン事務所長)という。

 ただし米国がミャンマーへの経済制裁を復活させ、国軍や密接な関係のある企業との取引や投資を禁止すれば、米国だけでなく、多くの国の企業の活動が制約される可能性がある。通信関連の事業を同国で展開する双日の田中精一副社長は「現時点では事業は継続できるが、米経済制裁次第」と不安を口にする。

 ジェトロの田中事務所長も「日本企業のミャンマーからの撤退はないが、新規投資にはブレーキがかかる可能性がある」と警戒。ミャンマー国軍は総選挙の実施を表明しているが、新たな政権が誕生するまでの間は「日本企業は静観を余儀なくされる」と分析している。

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