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農産品・食品の輸出、際立つ健闘 海外で需要底堅く

大粒の国産イチゴに興味を示し、買い求める外国人旅行客=成田空港(城之内和義撮影)
大粒の国産イチゴに興味を示し、買い求める外国人旅行客=成田空港(城之内和義撮影)

 令和2年の農林水産物・食品の輸出額は元年実績を小幅に上回って着地し、新型コロナウイルス感染拡大で世界経済が大きく揺れた中でも日本産品には海外で底堅い需要があることを裏付けた。政府は輸出額を7年までに2兆円、12年までに5兆円に引き上げる目標を掲げるが、実現は容易ではない。コロナ禍で得た経験や教訓を輸出額拡大にどう生かすかが問われる。

■東アジア向け中心に回復

 2年は、上半期(1~6月)と下半期(7~12月)で対照的な様相を呈した。毎月の輸出額をみると、上半期は外食需要の低迷や物流の混乱が響き、5月以外は前年同月割れだったのに対し、下半期は感染状況が欧米ほど悪くない東アジア向けを中心に伸びて全6カ月がプラスで、12月は単月で初めて1千億円を超えるなど回復が鮮明となった。

 財務省の貿易統計によると、2年の日本の輸出額は自動車などの落ち込みを背景に前年比11・1%減の68兆4067億円。下げ幅はリーマン・ショックで33・1%減となった平成21年以来の大きさだった。こうした輸出の全体的な傾向と比べると、農産物・食品の輸出は健闘が際立っている。

■需要変化に「即応を」

 「わが国の(農産物・食品の)輸出はまだまだ伸ばすことができる」。菅義偉首相は1月28日の参院予算委員会でこう強調した。

 政府は昨年11月、輸出額を令和7年までに2兆円、12年までに5兆円に伸ばす目標の達成に向けた「実行戦略」を決定し、日本が強みを持つ牛肉やブリ、日本酒などの27品目を「重点品目」に選んだ。輸出向けの生産を担う「輸出産地」のリスト化を2年度中に行うなど、今年は実行戦略に掲げた取り組みを本格展開する上で最初の年となる。

 コロナ禍の収束が依然見通せない中、海外でも「巣ごもり需要」が増えるなど生活スタイルに変化が起きている。農林水産省の担当者は「最も大事なのは、需要の変化に即応できるようにすることだ」と話す。(森田晶宏)

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