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炭素税の議論再開 環境・経産両省一枚岩になれるか

オンライン会議の冒頭、あいさつする小泉環境相=1日午後、環境省 
オンライン会議の冒頭、あいさつする小泉環境相=1日午後、環境省 

 温室効果ガスの排出に価格を付ける「カーボンプライシング(CP)」に関する議論が1日、環境省で再開した。排出抑制へ有効的な手法として先進各国でCP導入が進む中、日本もCPへの取り組みを避けては通れない。産業界も納得できる制度設計ができるかは、議論を主導する環境、経済産業の両省が一枚岩となれるかにかかっている。

 「今までと違うのは、経済産業省にオブザーバーに入っていただいたこと。議論を重ねていきたい」

 小泉進次郎環境相は1日、環境省での検討会で、経産省と歩調を合わせる姿勢を強調した。

 CPをめぐっては、環境省が令和元年夏、有識者会議の議論を中間整理としてまとめた。だが、コスト負担増の懸念などから産業界から反対意見が相次ぎ、議論は中断してしまった。

 膠(こう)着(ちゃく)した状態を動かしたのは菅(すが)義(よし)偉(ひで)首相だ。掲げた「2050年カーボンニュートラル」の実現には、排出抑制のために金融の手法を取り入れた制度の導入など、CPを含むさまざまなアプローチが不可欠だ。

 首相指示もあり、環境、経産の両省が今回、CPの検討を強化することで一致した。今月中旬には経産省も研究会を開催し、そこにはオブザーバーに環境省担当者を迎える。両省がタッグを組んで取り組む意気込みを内外に示す狙いだ。

 CPには、炭素税や排出量取引制度など複数の手法があり、それぞれに利点や課題がある。今回の議論では、CO2排出量の多い国から物資を輸入する際、国境で関税をかける「国境調整措置」の導入も検討課題に予定されている。欧州連合(EU)は今年6月までに同措置の詳細をまとめ、2023年までに導入を目指す方針だ。バイデン米大統領も取り入れる意向を示している。

 CP導入に関しては、産業界も割れている。経団連の中西宏明会長は「拒否するところから出発すべきではない」と述べ一定の理解を示した。一方、日本ガス協会の広瀬道明会長(東京ガス会長)は「各業界が脱炭素に前向きに取り組む中で、炭素税のような懲罰的なものはいかがなものか」と慎重姿勢を維持している。(那須慎一)

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