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実体経済と乖離? 政府が景気判断据え置き 1月の月例経済報告

 政府は22日に発表した1月の月例経済報告で、国内景気の現状判断を「依然として厳しい状況にあるが、持ち直しの動きが見られる」と前月から据え置いた。この表現は昨年7月以来、7カ月連続。新型コロナウイルスの感染「第3波」で緊急事態宣言が再発令され、実体経済が落ち込む中、政府判断との乖離(かいり)を疑問視する声も上がりそうだ。

 月例報告は景気に関する政府の公式見解を示す報告書。景気の先行きは、世界的な感染再拡大で「下振れリスクの高まりに十分注意する必要がある」とした。

 個別項目では、外出自粛で落ち込む個人消費を「持ち直しの動きに足踏みがみられる」、企業の業況判断も「非製造業を中心にこのところ慎重さがみられる」といずれも下方修正。自動車などが堅調な設備投資や住宅建設は上方修正した。

 内閣府幹部は判断理由について「酒類を提供する飲食は厳しいが、全体としては堅調だ」と説明する。ただ、日本経済研究センターがまとめた民間エコノミスト36人の景気見通しは、令和3年1~3月期の実質国内総生産(GDP)成長率を前期比年率0・99%減と2年4~6月期以来のマイナス成長を予想する。景気の“二番底”を前に据え置き判断は違和感がある。

 月例報告を所管する西村康稔経済再生担当相は、宣言発令後も続く感染拡大を受け「昼間も含めた外出自粛」を要請。自粛が長引けば飲食だけでなく住宅や自動車など対面販売が多い業種にも影響が出かねない。

 宣言再発令に伴い国民一律に現金を配る「特別定額給付金」の再支給を求める声もある中、第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミストは今回の判断を「現段階で財政政策は必要ないというメッセージにも読める」と指摘する。民間では既に1カ月程度の延長と景気下振れを織り込んでおり、実体経済との判断のズレは、必要な景気刺激策を打つタイミングなどにも影響を与えかねない。(林修太郎)

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