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緊急事態宣言再発令 延長・拡大あれば経済に大打撃も

1都3県に緊急事態宣言を発令し会見で国民に協力を呼びかける菅義偉首相=7日午後、首相官邸(春名中撮影)
1都3県に緊急事態宣言を発令し会見で国民に協力を呼びかける菅義偉首相=7日午後、首相官邸(春名中撮影)

 7日に発令が決定された緊急事態宣言は対象範囲が1都3県、業種も飲食業中心と絞り込まれ、全国に拡大した前回(昨年4月7日~5月25日)の宣言に比べ当面は経済的打撃が抑えられる。とはいえ冬の到来とともに猛威を振るい始めた新型コロナウイルスの感染「第3波」が、真冬に差し掛かる今後1カ月間で押さえ込めるか疑問視する声は多い。感染増加が止まらず、期間延長や対象の拡大を迫られれば、1~3月期の成長率は大きく落ち込みそうだ。

 BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは、宣言の影響で1~3月期の個人消費(民間最終消費支出)は年率換算で前期比3・1兆円減少すると試算する。自粛要請を受けた飲食や、観光支援事業「Go To トラベル」が停止された宿泊に加え、人混みを避ける動きから映画やスポーツ観戦といった娯楽や交通にも影響が出る。

 それでも24・4兆円の落ち込みを記録した昨年4~6月期に比べれば影響は少ない。社会・経済全体に網をかけ「人と人との接触機会を極力8割削減」することを目指した前回の宣言とは異なり、期間も対象も限定的だからだ。いち早く経済が回復した中国だけでなく欧米でも工場などの操業は止まっておらず、輸出の落ち込みも見込まれない。

 最大の懸念材料は、政府の思惑通り1カ月間で宣言を解除できるかだ。温暖な4、5月に発令された前回ですら半月の延長を余儀なくされたが、今回は真冬。「気温が上がり始める3月初旬まで延長される可能性も無視し得ない」(河野氏)。首都圏のみの対応で感染増加に歯止めをかけられなければ、対象範囲も拡大しそうだ。仮に宣言が2カ月間におよび、範囲も全国に広がった場合、河野氏の試算では個人消費が12兆円減少する計算になる。

 河野氏は、宣言が1都3県を対象に1カ月間で終了しても1~3月期の実質国内総生産(GDP)成長率は前期比年率2%減、3月上旬まで延長し全国に広がるケースでは9%減のマイナス成長を見込む。いずれにしても景気は「二番底」に陥る。

 政府は宣言の再発令に伴い、令和2年度のコロナ予備費の残額4・5兆円余りを活用し時短営業に応じた飲食店への協力金を増額するなど支援策を拡充する。ただ、宣言延長で景気の落ち込みが深刻化すれば、昨年に続き家庭や事業者向けに給付金の支給を求める声が強まりかねず、コロナ禍で4度目の補正予算の編成を迫られる可能性がある。

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