PR

ニュース 経済

ローカル5G、申請件数が一気に倍増 新周波数帯解禁で費用「10分の1」に

 企業や自治体が第5世代(5G)移動通信システムを特定の土地や建物限定で活用する「ローカル5G」について、総務省への免許申請が今月に入って倍増したことが28日、分かった。自前で通信網を構築する際の費用を抑えられる周波数帯の利用が18日に解禁されたためだ。ローカル5Gはスマート工場やスマート農業などの実現を後押しすると期待され、日本のデジタル化が加速しそうだ。

 ローカル5Gは携帯電話事業者以外の企業や自治体が特定の区域で構築する5G通信網。自ら基地局の免許を取得し、建物や敷地内といった限定された地域に超高速大容量や低遅延の通信ができる5G通信網をつくって活用する仕組みだ。

 免許申請は令和元年12月に始まり、総務省は1年間で企業や自治体から24件の申請を受け付けた。だが、今月18日に新たな周波数帯の利用を解禁すると、初日だけで新規申請が25件に上った。

 背景には新周波数帯では通信網に使う基地局の費用を大幅に削減できることがある。新周波数帯と既存の周波数帯では、新周波数帯の方が通信する際の方式がシンプルで通信機器数なども少なくて済む。「コストが10分の1に下がる」(関係者)との指摘もある。

 課題だった通信網構築時の高額な投資が低減されることで、今後は活用のハードルが下がる。総務省担当者は「これまで大企業が主体だったが、中小企業にも広がる。申請は今後さらに増える」と語る。

 ローカル5Gを用いれば工場内で数百台のロボットをケーブルなしで制御することも可能。また農場では5G通信網につながったカメラやセンサー類で作物の状態を管理し、農作業を効率化することができる。

 自前の通信網であるローカル5Gは地方でも早期に導入できるうえ、通信障害やデータ漏洩(ろうえい)のリスクも小さい。また自らの活用方法にあわせて超低遅延を重視するといった独自の通信網設計ができるという利点もある。総務省はローカル5Gが社会のデジタル化を促し、人手不足や地域医療などの地方の課題解決にもつながるとみている。

 5GはNTTドコモなど携帯電話大手が今年春に商用サービスを始めたが、通信エリアは当面都市部などに限られている。一方、地方などで早期に5Gを活用したいニーズもあることから、ローカル5Gが制度化された。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ