PR

ニュース 経済

英EU貿易交渉合意、関税ゼロ維持も…通関手続き復活に懸念

24日、ロンドンで記者会見するジョンソン英首相(AP)
24日、ロンドンで記者会見するジョンソン英首相(AP)

 【ロンドン=板東和正】英国と欧州連合(EU)が自由貿易協定(FTA)交渉で合意したことを受け、英EUは25日以降、FTAの発効に向けた手続きを本格化させる。発効すれば、年明け以降も工業品や食品の貿易にかかる関税は従来通りゼロで維持される。しかし税関や検疫といった各種検査は必要で、現在の円滑な物流を維持できない恐れがある。

 英国のEU離脱後も従来の経済関係が維持されてきた「移行期間」は、年末に期限を迎える。英EU双方は今回の合意を受け、それぞれの議会でFTAを批准し、年内に発効させなければならない。

 英議会は30日にFTAを承認するか否かを採決する。一方、EU欧州議会では批准期限が過ぎており、EUの執行機関である欧州委員会は近く、欧州議会の承認を経ずにFTAを暫定的に発効させる手続きを提案する予定だ。

 ジョンソン英首相は24日、合意を受けた記者会見で「英国の運命の主導権を取り戻した」と強調した。2016年のEU離脱を問う国民投票の実施を決断したキャメロン元首相も同日、自身のツイッターで「非常に歓迎すべきもので、友人やパートナーとしてEUと新たな関係を築く上で重要な一歩となる」と述べた。

 一方、欧州委員会のフォンデアライエン委員長は同日、記者会見で「長く、困難な道のりだったが、良い合意ができた」と合意内容を評価。ドイツのメルケル首相も「歴史的な意味を持つものだ」と歓迎する声明を発表した。

 FTAが年内に発効すれば、貿易に関税が発生し欧州経済が混乱するという最悪の事態は回避される。

 ただ、移行期間終了後は、検疫や原産地証明などの国境手続きが必要になり、人やモノの自由な移動は制限される。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ