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英・EUのFTA交渉混迷 日本経済への影響必至

ジョンソン英首相=19日、ロンドン(ロイター)
ジョンソン英首相=19日、ロンドン(ロイター)

 英国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)交渉の混迷に現地に進出する日本企業も揺さぶられている。多くは年内にFTAが結ばれて英・EU間の関税が来年以降もかからない前提で準備を進めてきたからだ。

 仮に来年以降、関税がかかることになれば、英国で生産した自社製品をEU市場で展開する際、関税分が上乗せされて割高になり、不利になる。また、FTA合意がなく進むと、本来整備されるはずの規則などが定められず、例えば、EUの人材を英国で雇う際や、英国からEUに物を運ぶ際に規制上問題がないかなどがはっきりしないままになる可能性があり、日本企業にとって事業環境の不透明感が高まることになる。

 FTA合意がなった場合でも、これまで「同一市場」「域内関税ゼロ」「域外共通関税」という形で進んできた英・EU間の経済環境は大きく変わる。例えば、英側で認証を取った商品でもEU側では認められず、改めて認証を取る、といったように2度の事務コストが発生する。

 大手企業には通関業者を雇ったり、EU域内に拠点を移したりする対策を進めてきたところが多いが、現地での対策が遅れている中小企業の中には交渉決裂で事業継続が難しくなるところも出てきそうだ。交渉決裂に伴う対策を急ぎ強化したくても、年末年始やクリスマス休暇に当たり、現場での対応を速やかにとることが難しく、最悪のタイミングになっているといえる。

 欧州事情に詳しい第一生命経済研究所の田中理主席エコノミストは「自社は大丈夫と思っていても、物流面の混乱などに巻き込まれる可能性がある。最悪の事態を想定して事業計画を立てていく必要がある」と指摘する。

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