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カジノのもうけは非課税? 税制改正議論大詰め、事業者は期待

財務省(飯田英男撮影)
財務省(飯田英男撮影)

 政府が2020年代半ばの開業を目指す統合型リゾート施設(IR)のカジノで、利用者がもうけた利益を課税対象とするかの議論が大詰めを迎えている。財務省は国内外の利用者ともに課税対象としたい考えだが、IR事業者からは「海外のカジノは非課税が多い」との声が強い。IR誘致を表明している自治体は、税制の議論を注視しながら、事業者公募などを進める方針だが、新型コロナウイルスがIR開業時にどれだけ収束しているのかなど、見通しへの懸念も増している。

 カジノでもうけた利益の税制上の扱いは、カジノ利用者の訪日意欲や事業者の収益に直結するため、事業者や自治体から注視されている。来年1月に事業者公募を始める自治体もあるため、政府・与党は令和3年度の税制改正で急ピッチで議論を進めている。

 財務省は競馬で得た利益と同様に課税扱いとしたい考えで、利用客が場内で使うチップの購入代金と、退場時に換金した払戻金の差額を課税対象とする案や源泉徴収する案を検討している。ただ、自民党税調幹部は「国内の人間は他のギャンブルと同列な課税、訪日客については非課税という意見が大勢を占めている」と述べており、今後、訪日客は非課税とする方向で議論がまとまりそうだ。

 こうした方向性に対して事業者関係者は「訪日客を非課税とするのは当たり前だ。税制で制約がかかれば日本のカジノには訪日客が来なくなってしまう。国内の客も非課税にしなければ海外のカジノでお金をつかわれることになる」とこぼす。ほかの事業者からも「勝ち金に課税するのは、マカオでもシンガポールでも行われておらず、もし日本でその流れになったら、間違いなく富裕層は日本のカジノに来なくなる。国際競争力のある観光政策などはできなくなるだろう」と警鐘を鳴らす。

 IRは、菅義偉首相が官房長官時代から訪日客の誘致の切り札として整備に積極的に取り組んでいる。ただ、政府は10月に、自治体による政府へのIR整備計画の提出期限を来年1月から10月に延期するなど、新型コロナの影響で計画の延期を余儀なくされている。事業者からは「現在はコロナ禍の最中で、IRの議論を本格化させることが妥当なのかは分からない。国民の理解を果たして得られるのか」との声も挙がっている。

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