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料金値下げ対応「とりあえず静観」 ドコモ子会社化を警戒 KDDI社長

 --実務的に競争が不利になる可能性はあるのか

 「通信各社のボトルネックとなる光回線設備が問題になっている。NTT東西は特定の事業者を優先的に扱うことは禁じられ、ドコモだけ優遇することはないとしても公正競争には疑問が残る。例えば、NTT東西が光回線の利用料金を高くして、ドコモで損が出たとしても競合事業者を排除できるので、グループとしての利益を最大化するようなことが当たり前に起こるのだと思う」

 --光回線設備の利用で公平性を確保するには

 「オープンに開放して通信各社がフェアに使えるように条件を明確にすることが大事だ。かつて議論されたこともあるが、NTT東西から設備を切り離して資本上も分離するという案がある。分離した先には通信各社が出資したり、ファンドにして幅広く資金を募るなどいろいろな手が考えられる」

 --完全子会社化に待ったをかけるKDDIなどの動きに、NTTの国際競争力強化を阻害する動きとの批判も出ているが

 「NTTが国際競争力をつけることに違和感はないが、民間活力をうまく使った方がよいというのがもともとの競争政策だ。通信各社が競争しながら付加価値のある産業をつくり、海外に展開できるようになった方がよい。NTTグループの独占回帰を日本の国力回復とするのは危うい気がする。GAFA対抗とも言うが、NTTだけでGAFAに対抗することができるかも疑問に思う」

 --政府はNTTのドコモ完全子会社化を容認しており、KDDIなどの主張が受け入れられるのは難しいのではないか

 「そう簡単にはいかないと思うが、勝ち取れないにしても光回線設備の運用をこれまで以上に明確にできたり、あるいはコストを安くしていけるかなども含めて、主張していく価値はあると思う。ここ数年は携帯電話料金を安くしろという議論が多かったが、光回線といった固定回線の低廉化という話は聞かなくなったので、そこにもう一回、光を当てるという意味でもプラスだろう」

 --国際競争力という観点では5Gでも日本の出遅れが指摘されている

 「日本は産業に付加価値を付けるのがすごく下手といわれており、5Gがまさにその典型だ。政府にはある程度落ち着いてもらって、携帯料金の話は一旦、ここまでにして5Gの投資促進に力を入れてほしい。IoT(モノのインターネット)で産業に付加価値を付けて基盤とし、それが国際競争力になるというシナリオの方が日本にとってよいと思う」(聞き手 万福博之)

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