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G20、米国の国際協調復帰に期待  G7での中国対抗体制を再構築へ

テレビ電話形式で開かれたG20財務相・中央銀行総裁の臨時会合=13日、財務省(同省提供)
テレビ電話形式で開かれたG20財務相・中央銀行総裁の臨時会合=13日、財務省(同省提供)

 13日の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、途上国への最大の貸し手である中国をどう救済策に参加させるかで苦慮する構図となった。米大統領選でバイデン前副大統領が当選確実となった米国が国際協調路線に戻れば、中国の押さえ込みに有効とも期待される。ただ、トランプ政権の4年間で、結束すべき先進7カ国(G7)の足並みは乱れており、協力体制の再構築が必要だ。

 途上国向け融資をめぐってはアフリカの資源国ザンビアがコロナ流行後で初となる債務不履行(デフォルト)の瀬戸際にある。先進国の金融機関は返済を猶予すれば、その資金が最大債権者である中国への返済に回ると恐れ、交渉に応じない。途上国の破綻が連鎖すれば、ワクチンの開発で光が見えてきた世界経済の新たな重しになる。

 世界銀行によると、G20が返済猶予の対象とした73カ国中、猶予を申請したのは今月10日時点で44カ国にとどまる。中国側の融資は途上国が返済猶予を求めた場合に天然資源や港湾などの重要施設を長期間接収される契約が多く、簡単に返済猶予を求められないためだ。

 こうした中国の「債務のわな」が巨大経済圏構想の「一帯一路」を通じ世界に広がったのは、米国第一主義のトランプ政権下で先進国の足並みが乱れ、中国に付け込まれた面もある。

 野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは、「トランプ政権では貿易や安全保障などで米国と各国が対立し、G7が形骸化した。米国が国際協調に復帰することで、G7が再びさまざまな問題に一致団結して対応できるようになる」と指摘する。

 ただ、存在感を増す中国をG7だけで押さえ込むのは難しい。木内氏は、G7が中国以外の新興国にも一定の配慮をすることで、G20の利害調整を図ることが必要だと指摘する。新興国勢を中国に取り込まれれば、G7と新興国の対立につながりかねないからだ。

 日本はバイデン氏と連携して亀裂が入った米欧の間を取り持ち、国際社会の利害調整をリードしてきたG7の機能を取り戻す仲介役になる必要がある。(永田岳彦)

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