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東京メトロ、光ファイバーケーブルの賃貸借事業強化 多角化を加速

 東京メトロが、インターネットなどの情報通信に使われる光ファイバーケーブルの賃貸借事業を強化することが5日、分かった。同社の旅客運輸収入は、新型コロナウイルス感染拡大を受けた乗客減少などで悪化している。これまでも人口減少を見据え、不動産や流通など運輸以外のビジネス展開を図ってきたが、新型コロナ禍をきっかけに事業の多角化を加速させる。

 営業に当たる数十人規模の人員を新たに光ファイバーケーブルの賃貸借事業に投入する。ケーブルは、銀座線や丸ノ内線など全9路線の鉄道網をなぞるように張り巡らされていている。東急、小田急、京王、都営地下鉄など、首都圏各線の計10駅以上とも接続しており、広域なネットワークを確保できる点が強みだ。

 また、ケーブルは一部を除き、地下に敷設されているため自然災害の影響を受けにくい。官公庁や病院、民間企業など幅広い団体や事業者を対象に営業活動を強化したい考えだ。

 鉄道や商業施設、ホテルなどの事業は利用者数の変動に業績が左右されやすく、新型コロナ禍で厳しい経営環境にさらされた。東京メトロが光ファイバー賃貸借事業に本腰を入れる背景には、鉄道事業に特化した「一本足打法」の懸念を払拭する狙いもある。

 山村明義社長は5日の記者会見で「通信環境の整備は時代の要請に合致し、鉄道とは独立した事業展開が行える」と述べ、感染症の脅威が残る社会経済環境でも成長が見込める事業として期待を寄せた。

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