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世界成長率マイナス4・4% 2020年、底打ちで上方修正

IMFのゴピナート調査局長=2019年7月、チリ・サンティアゴ(ロイター)
IMFのゴピナート調査局長=2019年7月、チリ・サンティアゴ(ロイター)

 【ワシントン=塩原永久】国際通貨基金(IMF)は13日、世界経済見通しを改訂し、2020年の世界実質成長率をマイナス4・4%と予測した。各国の景気対策が新型コロナウイルスの打撃を和らげ、6月の前回予測から0・8ポイント上方修正した。ただし、雇用や投資への悪影響が長引くため、20~25年の世界全体の総生産が、コロナ禍がなかった場合と比べると28兆ドル(約2900兆円)減ると試算した。

 IMFのゴピナート調査局長は「世界経済は今年前半に底を打った」と指摘。巨額の景気対策で悪影響を抑えた先進国を中心に、4~6月期の落ち込みが想定より小さく、20年の成長率を引き上げたと説明した。

 ただし「平坦(へいたん)ではない上り坂が今後も続き、先行きは極めて不透明だ」と分析した。雇用は当面、コロナ禍前の水準を回復できず、21年以降は先進国経済が下振れすると見込んでいる。

 国・地域別では、3兆ドルを超える財政支出を実施した米国が20年にマイナス4・3%と見込み、予測を3・7ポイント上方修正した。21年は3・1%と逆に1・4ポイント引き下げた。ユーロ圏も20年をマイナス8・3%と1・9ポイント上方修正。21年が5・2%と0・8ポイント下げた。

 日本は20年にマイナス5・3%と0・5ポイントの上方修正。21年は6月の予測とほぼ同じ2・3%とした。

 中国は、いち早く感染症危機から脱したとして、20年に1・9%と見通しを0・9ポイント上げた。主要国で唯一、プラス成長を維持する見込み。21年は8・2%と見通しを変えなかった。

 IMFは、雇用回復の遅れや、負債を増やした企業が投資を減らすことなどから、21年以降の経済が勢いを欠くとみている。コロナ禍の影響で世界の経済規模が25年までに28兆ドル減り、「人々の生活水準の改善に深刻な支障を及ぼす」(ゴピナート氏)という。

 感染症の封じ込めに手間取り、ワクチンの開発が想定より遅れれば、21年の世界成長率が3%下振れする可能性もあるという。

 IMFは今回の見通しから統計基準を変更し、過去のデータを改定した。

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