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リニア問題「落としどころ探る前の段階」静岡副知事、JR東海との隔たり改めて強調 日本記者クラブで会見

リニア中央新幹線の従来型の「L0系」試験車=昨年10月、山梨県都留市のJR東海山梨リニア実験センター(渡辺浩撮影)
リニア中央新幹線の従来型の「L0系」試験車=昨年10月、山梨県都留市のJR東海山梨リニア実験センター(渡辺浩撮影)

 リニア中央新幹線の静岡工区が、工事による大井川の流量減少などの影響をめぐりJR東海と静岡県が対立して未着工となっている問題で、県の難波喬司副知事が2日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見した。JR東海との協議を担当している難波氏は「落としどころを探る前の段階だ」と述べ、JR側の対応が不十分との考えを改めて示した。

 会見は、県側が工事をめぐる立場を沿線県などに理解してもらおうと、日本記者クラブに持ち掛けて実現。難波氏は「JR東海は『静岡県の要求は過大だ』としているが、県は最低限行うべきレベルだと思っている」と説明。JR側がトンネルを掘りながら流量対策などを考える姿勢であることに対し、難波氏は「工事前にJR東海ができることはもっとあると思っている」と反論した。

 そして「落としどころはどこなのかとよく問われるが、まだトンネル(工事による)湧水がどのくらい出るのかといった基本的なところが分かっていない」と指摘。「落としどころを探る前の段階だ」と語った。

 今後の展開については「第三者による助言が必要で、国の有識者会議に透明性と中立性を確保してほしい。有識者会議では、静岡県の利水者らに分かりやすいように説明してほしい」と要望した。

 リニア静岡工区をめぐりJR東海は、対策をしなければ大井川の水量が毎秒2トン減少すると試算し、工事完了から20年後までに上流域の地下水位が最大300メートル以上低下すると予測している。このため静岡県は、工事で出る湧水の全量を大井川に戻すなどの対応を求めて同社と協議しているが、水を戻す方法や中下流域への影響について両者の見解がかみ合わず、協議は停滞。国が有識者会議を設置して調整に乗り出している。

 リニアの東京・品川-名古屋間では、静岡県や大井川流域市町の同意が得られていないため静岡工区のみが未着工となっており、令和9年の開業予定の実現が極めて難しくなっている。

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