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モーリシャス沖座礁、賠償責任は商船三井ではなく「船主」に

16日、モーリシャス沖で座礁し、二つに割れた日本の貨物船(lexpress.mu提供・共同)
16日、モーリシャス沖で座礁し、二つに割れた日本の貨物船(lexpress.mu提供・共同)

 モーリシャス沖で座礁して重油を流出させた日本の貨物船に対しモーリシャス政府は、船主の長鋪(ながしき)汽船(岡山県)や同社が契約する保険組合に賠償を請求する方針だ。なぜ、船を運航していた海運大手の商船三井ではないのか。背景には、海運会社がコストやリスクを抑える中で、国内船主と長年にわたり築いてきた商習慣がある。

 商船三井は、液化天然ガス(LNG)など荷物の依頼主が外国の国営企業の場合などは、自社保有するLNG船を運航している。だが、今回のように一般的な石油製品などを扱う場合は、別の船主から船舶を借り受けて運航する「用船契約」を結ぶことが多い。造船などに伴う巨額投資と、船舶管理や乗組員手配のコストを軽くできるためだ。

 長鋪汽船は、江戸時代から150年以上海運業を営む「老舗企業」で、多くの貨物船を所有しノウハウがある。今回の座礁船についても、乗組員の全員を手配していた。事故を受け現地に人員も派遣している。

 油の海洋流出に関する国際条約では、事故の責任や保険加入義務は船主にある。長鋪汽船が加入する保険組合の関係者は、モーリシャスで裁判手続きが進められる場合、賠償額は同国が批准している条約で定められた19億円が上限とみるが、条約の解釈などで大きく上振れる可能性もある。

 座礁した貨物船はパナマ船籍だが、これは船籍登録に際して同国は日本より税負担が軽いことなどが理由だ。日本で登録する場合は日本人を乗船させることが求められ人件費もかさむ。

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