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日銀と政権の不和鮮明に 平成22年1~6月の決定会合議事録

日本銀行本店=東京都中央区(早坂洋祐撮影)
日本銀行本店=東京都中央区(早坂洋祐撮影)

 日本銀行は31日、平成22年1~6月の金融政策決定会合の議事録を公開した。20年9月のリーマン・ショックからの景気回復が垣間見える中、景気認識や金融政策をめぐり日銀と当時の民主党政権との不和が鮮明となった。当時実施した企業への資金繰り支援策は新型コロナウイルス感染拡大による不況から脱却を急ぐ現在の日銀とも通ずる部分があるが、政府との関係は自民党政権と連携を強める現在と比べ希薄で、極めて対照的に映る。

 「政府関係者がさまざまな発言をしており、冷静な議論がなかなかしにくい環境が醸成されている」。22年3月17日の会合で日銀の白川方明(まさあき)総裁は、包み隠さず政府への不満を口にした。

 日銀はこの日の会合で、年0・1%の超低金利で3カ月間の資金を市場に供給する新型オペレーション(公開市場操作)の資金供給枠を10兆円から20兆円へ倍増する追加の金融緩和策を決めた。

 だが、景気が持ち直している中での追加緩和の効果は「極めて限定的」(野田忠男委員)との理由で、日銀内では追加緩和への慎重論は根強かった。実際、この会合では政策委員7人のうち須田美矢子、野田両委員が緩和に反対している。

 それにも関わらず決定に至った背景には、鳩山由紀夫首相ら政府関係者が追加緩和を望む発言を繰り返し、すでに市場が追加緩和の実施を織り込んだことがある。政府や市場の圧力が少なからず委員の心理に影響を与え、「日銀の独立性に疑念が生じかねない」(須田委員)事態に白川総裁が苦言を呈した。

 日銀と民主党政権との方向性のズレはこれだけではない。日本経済は物価が持続的に下落するデフレに陥ったと宣言した政府に対し、日銀はその認識をかたくなに否定し続けていた。

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