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首都圏解除まで経済苦境…「再起動」後の内需刺激策、不可欠

 緊急事態宣言は近畿3府県の解除が決まったが、ヒト、モノ、カネが一極集中する首都圏の1都3県が再開しなければ日本経済の苦境は続く。海外でも経済活動再開の動きが出ているとはいえ外需は弱く、輸出の落ち込みは深刻だ。政府は新型コロナウイルスの感染拡大を抑えつつ、首都圏の経済を早期に再起動させ内需を刺激するという両面作戦を迫られている。

 「首都圏の宣言が解除されなければ経済再開にかじを切ったことにならない」

 第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストはこう指摘する。宣言が延長された首都圏1都3県の経済規模は183兆円。国内総生産(GDP)の34%を占め、宣言が解除された近畿3府県の2・6倍に相当する規模だ。やはり宣言が延長された北海道を含めればGDPに占める割合は38%に達する。

 熊野氏の試算では、近畿3府県の宣言が今月31日の期限から前倒しで解除されたことにより軽減される経済的な損失は1・1兆円にとどまり、月末までの累計損失は36・5兆円に上る。

 コロナショックは世界各地で需要を蒸発させ、トヨタ自動車は令和3年3月期のグループでの世界販売台数が前期比155万台減少すると見込む。外需に頼れない以上、日本経済の回復には最大の消費地である首都圏の再起動が不可欠だ。

 日本百貨店協会によると、全国の3割程度を占める東京地区の売上高は、4月前半に前年同期比で約8割減と大幅に落ち込んだ。自粛要請で首都圏の経済に“麻酔”をかけ続ければ内需の減退も致命的になる。

 厚生労働省によると新型コロナ関連の解雇や雇い止めは20日時点で9569人に上り、1万人に迫った。経営基盤が弱い中小零細企業の倒産は夏場に向け急増する恐れがあり経済再開まで残された時間は少ない。

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