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農地守る「担い手」めぐり議論 農水省の土地利用検討会が初会合

テレビ会議で行われた「長期的な土地利用の在り方に関する検討会」の初会合=20日、農林水産省
テレビ会議で行われた「長期的な土地利用の在り方に関する検討会」の初会合=20日、農林水産省

 人口減少時代の農山村の土地利用を考えようと、農林水産省の有識者検討会が20日、テレビ会議で初会合を開いた。委員からは「土地利用を考えるためには、担い手を考える必要がある」との意見が相次いだ。

 検討会の名称は「長期的な土地利用の在り方に関する検討会」。人口減・高齢化で農業の担い手が減り、全国の耕地の4割を占める中山間地域を中心に荒廃農地(耕作放棄地)が増えていることから、対策を探るため設置された。

 この日は農水省側が、荒廃農地の今後について(1)農地のまま維持する(放牧や有機栽培など)(2)農地への復旧が容易な「非農地」に転換する(ビオトープ化など)(3)復旧が困難な非農地に転換する(森林化など)-の3つの選択肢を考えるたたき台を示した。

 委員のうち、新潟県阿賀野市農業委員会の笠原尚美氏は「一度、非農地になったら、もう農地にはほぼ戻らないのが私たちの実感。もう少し細かな検討が必要ではないか」と懸念を表明。農水省側は「非農地化は最後の手段。無制限に森林にするのも問題があり、一定の制約をかけることもご議論いただきたい」と応じた。

 徳島大の田口太郎准教授は「土地利用と同時に担い手を考えることが大事だ」とし、荒廃農地について「平地が少ない地域では宅地にしたい要望もある。移住者を受け入れるためにも必要だ。農地に戻すことが『善』ではなく、担い手確保に寄与する方向で考えるべきだ」と問題提起した。

 京都大の深町加津枝准教授は「小規模でも関心を持って農業を始めた人や、都市部から通って農業をしている人もいる。彼らにも手を差し伸べられる方向のほうが、最終的に農地をより上手に使い残していけるのではないか」と話した。

 議論では、19日に初会合を開いた同省の農村政策検討会の課題と重なる部分も多く、座長を務める千葉大の池邊このみ教授は「両検討会で議論の内容をやり取りできればよい」と話した。

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