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補正予算成立も経済再開めど立たず 検査件数抑制がネック

マスク姿で通勤する人々。新型コロナウイルスの感染拡大について収束の見通しは立っていない=4月30日午前、東京駅(原田史郎撮影)
マスク姿で通勤する人々。新型コロナウイルスの感染拡大について収束の見通しは立っていない=4月30日午前、東京駅(原田史郎撮影)

 令和2年度補正予算の成立で景気の「V字回復」を目指す緊急経済対策が発動する。欧米は既に経済活動の再開を模索しており、日米欧の先進7カ国(G7)財務相は30日の電話会議で新型コロナウイルス感染収束後の世界経済の回復などについて協議した。日本は医療崩壊を防ぐため感染の有無を調べる検査の件数を抑えたことが、経済再開に不可欠な感染状況の全体像把握を妨げており、外出自粛が長引く懸念がある。

 「感染拡大の早期収束と日本経済、世界経済の力強い回復を目指し、他のG7諸国と連携して対応する」

 麻生太郎財務相は30日夜の記者会見でこう述べ、補正予算の成立など、日本の取り組みを各国に説明したことを明らかにした。

 緊急経済対策は、まず生活や企業活動の“止血”をした上で、感染収束後の景気浮揚策として観光や飲食の需要回復キャンペーンを盛り込んだ。だが、収束の見通しは立っていない。

 新型コロナのワクチンの実用化は早くて来年とされる。中小零細企業の資金繰りは急速に悪化し、自粛が長引けば緊急対策に盛り込んだ最大200万円の現金給付は焼石に水だ。倒産や失業者の急増を防ぐには、感染者数を制御可能な水準に抑えながら経済活動を再開する必要がある。実際、感染者の増加ペースが鈍化した欧米は外出や経済活動の制限緩和へ動き始めた。

 多くの国がPCR検査を大量に実施する中、日本は濃厚接触者を重点的に検査する手法を選び、対人口比の検査件数はG7でも比較的少ないフランスや英国の7分の1程度にとどまる。

 SMBC日興証券の末沢豪謙(ひでのり)金融財政アナリストは「科学的データがなければ経済活動の再開も、東京五輪を含むイベントの開催是非も判断できない」と検査体制や感染者の受け皿となる医療提供体制の拡充を求める。(田辺裕晶)

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