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不足する高性能マスクや防護服 設備投資や新規参入に奔走

(上から)N95マスク、サージカルマスク(ともにロイター=共同)、布マスク
(上から)N95マスク、サージカルマスク(ともにロイター=共同)、布マスク

 新型コロナウイルスの感染が世界各地で拡大するなか、医療従事者を守る高性能マスクや防護服などの医療物資の供給不足が深刻化している。感染症治療などに特化したものが多いため、これまでは供給量が限られていたからだ。海外での生産に頼っていた部分も大きく、各メーカーや業界団体は増産に向け設備投資や新規参入に奔走している。

N95マスク増産へ

 厚生労働省は令和2年度の補正予算などで医療物資の調達費を計上。数量は主に手術などで使用するサージカルマスクが約2憶7千万枚▽米労働安全衛生研究所の規格に合格するN95マスクが約1300万枚▽防護服が約180万枚▽医療用ガウンが約4500万枚-などと想定する。

 N95マスクは本来は産業用だが、重症急性呼吸器症候群(SARS)などの感染防止に効果を発揮し、医療現場でも用いられるようになった。0・3マイクロメートルの微粒子を95%以上カットし、血液や体液の曝露も防ぐなど高い機能を求められ新規参入が難しい。

 国内シェアの3割ほどを輸入品が占めるため、「中国企業が国内向けの供給を優先し、製品や原材料の輸出が減っている」(関西のメーカー)という。本来は使い捨てだが、厚労省は、滅菌して一度限り再利用するよう求めている。

 国内大手の「興研」(東京)では1月下旬以降、商社などから注文が相次ぎ、同月中に在庫が底を尽いた。現在は国内の医療機関への供給を優先し、タイと神奈川県の製造工場で月140万枚を生産。製造ラインの増強も計画しており、8月以降は月200万枚の生産を目指す。

 全国マスク工業会は「以前は感染症病棟や自治体による備蓄などの需要しかなく、供給量が限られていた。新型コロナの感染拡大で一気に不足したが、各メーカーが急ピッチで増産を進めている」とする。

原材料や人件費高騰

 N95マスクと同様、感染予防に特化した防護服も供給不足が続く。国内シェアの大半を占める米デュポンは医療従事者向けに増産を開始。東レも中国やベトナムの工場からの供給量を前年同期比で3倍に増やす。

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