PR

ニュース 経済

【Q&A】新型コロナで金融庁が有価証券報告書の提出期限延長を検討

金融庁が入る中央合同庁舎第7号館
金融庁が入る中央合同庁舎第7号館

 金融庁は、上場企業に義務付けている有価証券報告書(有報)の提出期限を一律に3カ月延期する方向で検討している。新型コロナウイルスの感染拡大による政府の緊急事態宣言の発令で在宅勤務が広がり、企業や監査法人の決算作業が難航しているためだ。ただ、感染の収束時期が不透明な中、業績予測などの財務を正確に行えるかは見通せない。論点や課題をQ&A形式でまとめた。

 Q 有報提出の意義とは

 A 有報とは、有価証券の発行企業が自社の事業概況や経理情報を外部に開示するため、事業年度ごとに作成する100ページ程度の資料だ。企業の決算時に公表される決算短信よりも内容が詳しく、事業リスクなども記載される。投資先の経営を適切に判断するための重要な資料で、就職活動の企業研究にも使われる。

 Q 有報の提出期限は

 A 東京証券取引所に上場する企業は金融商品取引法に基づき、決算期末から3カ月以内に財務局に提出する義務がある。3月期決算の企業は6月末が期限となる。罰則はないが、期限経過後1カ月以内に提出しない場合には上場廃止となる可能性がある。

 Q 提出期限の延長は簡単にできないのか

 A 天変地異や大規模なシステム障害などの発生があった場合には、財務局が承認した期間内で延期できる。平成23年3月の東日本大震災時は、被災企業に限り提出期限を延ばした。今回は新型コロナウイルスの感染拡大で世界中の企業に影響が出ており、提出期限を一律に3カ月延期する案が検討されている。

 また、東京証券取引所が上場企業に対し決算日から45日以内に開示を求めている決算短信については、開示延期をすでに認めている。

 Q 提出に向けた課題は

 A 在宅勤務の広がりで企業や監査法人の作業が制限され、財務情報の集計自体が難しくなっている。感染の収束時期が見通せないため、業績予想などの正確な算出も困難で、株式市場への影響も懸念される。金融庁は決算の損失計上のやり方などでも一定のルールを設けるよう検討する方針だ。

 また、通常は決算日から3カ月以内に開催する株主総会も、法務省が合理的な期間内であれば延期できる方針を示している。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ