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緊急経済対策 即効性なら現金給付に軍配か キャッシュレス決済のポイント還元の延長拡充も一手

3連休最終日の銀座にはマスクを着用する人が多く見られた=22日午後、東京都中央区(松井英幸撮影)
3連休最終日の銀座にはマスクを着用する人が多く見られた=22日午後、東京都中央区(松井英幸撮影)

 新型コロナウイルス感染拡大を受けた緊急経済対策では、自粛経済による生活困窮者の支援が当面優先されるため、低所得者などに的を絞り速やかに支給できる現金給付のほうが使い勝手はいい。一方、政府は応じない方向とはいえ、消費税の減税も国民一律で大きな消費意欲を喚起する前例のない対策といえる。

 「汎用(はんよう)性と迅速性で、目先は現金給付の方に軍配が上がる」。ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストはこう指摘する。

 現金は使い道を選ばない上、予算が通ればすぐ支給できる。感染拡大の影響で収入が途絶え、生活費や事業資金に窮した人の支援策としては即効性がある。

 現金だと貯蓄に回り、消費の拡大にはつながらないとの慎重論もある。麻生太郎政権が平成21年に実施した1人当たり1万2千円の定額給付金は、国内総生産(GDP)の押し上げ効果が0・1%にとどまった。

 ただ、新型コロナの終息時期が見通せない現状では、人の往来を活性化する消費刺激策は逆に感染拡大につながる。緊急の用途がなければ貯蓄できる現金は遅れて消費に回るため、かえって都合が良い。

 一方、消費税は少子高齢化で急増する社会保障費を支える財源だ。減税するなら、代替財源の確保や法改正に時間がかかる。また、需要蒸発で売り上げが落ち込む小売店などは昨年10月に続くシステム変更で出費を迫られることになり、一段と苦境が深まる。

 とはいえ、「国民が大嫌いな消費税を減税することは、消費者心理の改善にかなりの効果がある」(上野氏)。増税後の昨年10~12月の実質GDPは個人消費が想定以上に低迷し、前期比年率7・1%減の大幅なマイナス成長だった。景気の反転浮揚を最優先にするなら相当有力な打開策だ。

 そこで折衷案になるのが、6月で終了するキャッシュレス決済のポイント還元制度の延長拡充だ。例えば最大5%の還元率を10%まで拡大し、現在は対象外の大規模事業者にも適用を広げれば、消費税を事実上停止したに等しい。そうすれば、未参加の中小事業者も導入を検討せざるを得ず、利用範囲は格段に広がる。(田辺裕晶)

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