PR

ニュース 経済

大詰めの春闘交渉 新型コロナの影響など自動車労使が語る

報道各社のインタビューに答える日本自動車工業会の尾高和浩労務委員長(ホンダ執行役員)=東京・南青山のHonda青山ビル(酒巻俊介撮影)
報道各社のインタビューに答える日本自動車工業会の尾高和浩労務委員長(ホンダ執行役員)=東京・南青山のHonda青山ビル(酒巻俊介撮影)
その他の写真を見る(2/2枚)

日本自動車工業会の尾高和浩労務委員長

 --自動車産業の事業環境をどう分析しているか

 「中国が少し落ちており、北米は横ばい。比較的伸びていたインドやタイ、インドネシアも減速し、市場拡大は難しい。さらに新型コロナウイルスの問題が出てきた。全体としては昨年より厳しい」

 --賃上げへの認識は

 「企業として株主などさまざまなステークホルダー(利害関係者)がいるなか、次世代技術への適正な投資は必要だ。各企業の状況に応じ、人への投資に原資を最大化した最大限の回答ができるかだ」

 --新型コロナの影響は

 「春闘で議論するのは足元の業績であり、今年は限定的で次期春闘での影響が多いのではないか。だがグローバルで中国の役割が大きくなったのは確か。一時金は影響が出やすく、長引くほど影響は出るだろう」

 --人材育成のあり方は

 「IT人材などが自動車産業でも求められ、他産業との獲得競争が厳しくなっている。また、次世代技術が広まり、勤続年数が長ければ能力が高いといえる時代ではなくなった。環境変化に合わせた給与体系が必要だ。『採用競争力』は産業の魅力、働き方改革、報酬の3つが相まって構成される。働きやすい環境をつくらなければ、自動車産業で働く魅力が失われてしまう危機感がある。その点で組合側は、従来のベアだけでなく多様な要求をしている。働く人に魅力がある人事制度構築に向け、企業にとってよいことだと歓迎している」

--組合側は、ベア水準よりも賃金の絶対額を重視する方向に変わった

 「賃金水準が20万円の社と30万円の社が、どちらも1千円上げて同じ評価をされるのはおかしい。(自動車産業が)大転換期を迎えたなか、一律に上げるとか系列ありきとかでやっていては産業として成り立っていかなくなる。労組の動きは賛同できる」

 --組合側は最低賃金引き上げの要求もしている

 「魅力ある産業、安心を与える賃金体系を作る、という組合側の論理は理解している。一律アップの流れが崩れているので最低賃金で担保していく、という流れは理解できる」

 --要求が多様化したと

 「経営側、組合側がそれぞれ働く人が何を考えているか見ているが、働く側のニーズが多様化しているのではないか。経営側は従業員意識調査などを行っているが、もっと働かせてくれという人もいれば、もっと休ませてほしいという声もある。雇用環境がこの数年で本当に大きく変わったと実感している。春闘の意味合いも変わっていくのではないか」

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ