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中国の経済大幅減速が世界に波及か 世界経済の新たなリスクに

中国・武漢市内の病院を視察するWHOと中国の専門家チームのメンバーら(共同)
中国・武漢市内の病院を視察するWHOと中国の専門家チームのメンバーら(共同)

 【北京=三塚聖平】肺炎を引き起こす新型コロナウイルスの流行で中国経済の悪化が急速に進んでいる。湖北省武漢市で続く事実上の封鎖措置など感染対策で一時的に経済活動はストップし、生産や消費が冷え込んで経済成長率の大幅減速が確実視される。中国で生産がストップしたことによるサプライチェーン(供給網)の混乱や中国人観光客の減少など、不安定な世界経済を脅かす新たなリスクとなっている。

 中国経済は正常状態に戻っていない。上海市など中国各地では企業に対する休業措置が10日に明けたものの、地方政府の感染対策が企業活動を妨げているためだ。移動の制限や自宅隔離といった措置により、従業員が長期間出勤できない企業が多い。外出する人の減少で飲食や小売業は大打撃を受けるなど、影響は中国経済の広範囲に及んでいる。

 野村国際(香港)は武漢封鎖や主要都市の移動制限が解除される時期を基に成長率への影響を予測。2019年10~12月期に前年同期比6・0%だった中国の国内総生産(GDP)成長率は、20年1~3月期には2月末に解除される最短シナリオで3・8%、最悪シナリオの6月末解除では1・0%に悪化するとみる。

 懸念されるのは世界経済への衝撃だ。重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した03年には世界のGDPに占める中国の割合は約4%だったが、現在は16%程度に達する。中国外務省の耿爽(こう・そう)報道官は「もし中国経済が打撃を受ければ、世界経済も影響を受けるだろう」との見方を示した。

 中国は08年のリーマン・ショック直後に4兆元(当時のレートで約57兆円)の大型景気対策を打ち出し、世界経済の回復にも寄与した。ただ、その後は過剰債務などの構造問題が深刻化する“後遺症”に悩まされ、今回は過去のような大規模対策をとる余地は小さいとみられる。

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