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国内ビール類市場は15年連続で前年割れ 2年も市場縮小か

 ビール国内大手4社の令和2年の事業方針が9日、出そろい、元年の国内ビール類(ビール、発泡酒、第3のビール)市場は数量ベースで前年割れとなったことが明らかになった。市場の縮小は15年連続と歯止めがかからない。各社は今年も酒税改正でビール類3品目の価格差が狭まるなど市場環境が大きく変わることから、市場の縮小を止める要因は少ないと予測する。

 各社推計などによれば、元年のビール類市場は前年比1%減となったもようだ。最需要期の夏場の長雨による低温や台風被害があったことに加え、10月の消費税率の引き上げによる節約志向や外食から内食への食シーンの変化に大きく影響を受けた。

 4社のビール類年間販売数量は、アサヒビール(1ケースは大瓶20本換算)1億4196万ケース、前年比3・5%減▽キリンビール1億3550万ケース、0・3%増▽サントリービール6365万ケース、1%増▽サッポロビール4347万ケース、2・6%減-だった。第3のビール「本麒麟」が大幅伸長したキリンは平成17、18年以来の2年連続となる前年対比プラスを記録。サントリーは「金麦<ゴールドラガー>」をはじめとする金麦ブランドが二桁増など、第3のビールの好不調で明暗が分かれた形だ。

 2年は10月に酒税改正が行われる。350ミリリットル缶1本当たりでビールは77円から70円と減税になるが、第3のビールは28円から37・8円へ増税される。8年には発泡酒も含め、ビール類酒税を54・25円に一本化するための段階的措置だ。

 第1弾の実施により、ビールには追い風が、価格優位性で人気となっていた第3のビールには向かい風が吹くことになる。各社は第3のビールの飲用者がより安いチューハイやハイボールといったRTDへ流れるとみており、8年の税率一本化に生き残るよう主力ブランド強化に注力する方針だ。

 一方で、夏の東京五輪・パラリンピック開催が飲用機会を増やすとみられるものの、テレビ観戦で家飲み需要が増える分だけ、業務用の売り上げが減少することを危惧する声もある。昨年のラグビーワールドカップの開催では、訪日外国人客による観戦前後にビールを楽しむ文化に触れて需要が伸びたが、ビール各社にとっての効果は限定的となる可能性もある。

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