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秋元議員逮捕、IRに自治体が二の足も

参院決算委員会で答弁を行う秋元司環境副相(当時)。左は安倍晋三首相=2019年4月4日午後、参院第1委員会室国会(春名中撮影)
参院決算委員会で答弁を行う秋元司環境副相(当時)。左は安倍晋三首相=2019年4月4日午後、参院第1委員会室国会(春名中撮影)

 IR事業をめぐる収賄容疑で秋元司容疑者が逮捕されたことで、2020年代半ばのIR開業という政府目標の推進に暗雲が立ちこめた。IRは元々反対論が根強く、誘致を検討している自治体や国会では反対派が勢いを増すのは避けられない。政府や自治体のIR推進への影響は必至だ。

 「政府としては、できるだけ早期にIRの整備による効果が実現できるよう着実に進めていきたい」。IRを肝いりの政策として推進してきた菅義偉官房長官は同日、逮捕の影響を記者会見で問われこう述べた。

 政府は令和12年に訪日客6千万人という目標の達成に寄与することを最重視して、最大3カ所のIR立地を認定する考えだ。認定審査の基準や「令和3年1月4日から7月30日まで」とする審査申請の締め切り時期を含んだ「基本方針」を来年1月ごろに閣議決定する方針だ。

 すでに誘致を表明している横浜市、和歌山県、長崎県といった自治体は、事業者選定や整備計画の認定などを進めるが、検討中の千葉市、東京都、名古屋市のほか、政府関係者が「締め切りまではまだ1年半以上ある。十分間に合う」との立場だ。

 しかし、秋元容疑者の逮捕で、こうした自治体の動きが一変する可能性もある。逮捕された中国企業と各地への参入を表明したIR事業者を同一視した批判が展開されれば、自治体側も推進に向けて二の足を踏むことになりかねない。北海道のように検討段階の自治体が断念する可能性も出てくる。来年1月の通常国会でも、野党がIR政策に対する攻勢を強める可能性が高い。

 政府関係者は「IR事業者は賄賂を持ってくる悪い連中だという印象が強まるかもしれないが、逮捕された中国の事業者はそもそもIR事業者ではない」と断言した上で、IR政策をスケジュール通りに粛々と進めていく方針を示す。

 ただ、秋元容疑者の逮捕でIRへの世論の逆風が強まるのは確実だ。どこまで開業時期などに影響を及ぼすのか、関係者は固唾をのんで捜査の行方を注視している。(大坪玲央)

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