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日本産ホップ復権へ クラフトビール人気で注目

米ブルックリン・ブルワリー(左)とサッポロビール(右)の造ったビールはともにサッポロビールが開発したホップ品種「ソラチエース」を使っている=東京都中央区(日野稚子撮影)
米ブルックリン・ブルワリー(左)とサッポロビール(右)の造ったビールはともにサッポロビールが開発したホップ品種「ソラチエース」を使っている=東京都中央区(日野稚子撮影)

 忘年会シーズンが近づいてきた。かつては「まずはビールで乾杯」だったが、近年は好みの多様化もあり、若者を中心にビール離れが進んでいる。一方、割高ながら個性的なクラフトビールは、海外から人気が広がっている。その味や香りの決め手となる原材料作物「ホップ」も注目され、減産が続いていた日本産へのニーズが高まっている。大手メーカーも国内ホップ農家の支援に本腰を入れ始めた。(日野稚子)

 1ヘクタールの畑に、地面から5メートル程度の高さまで垂直に伸びたホップの緑色のツルがずらりと並ぶ。ドイツ製の専用機材を付けた大型トラクターが進むと、爽やかな香りとともに吸い込まれた。約1800株の収穫作業は3時間半で終えた。

 岩手県遠野市の農業法人、ビア・エクスペリエンス。キリンホールディングスも出資する同法人の吉田敦史代表は、ホップ生産が盛んなドイツの栽培法を取り入れ、大規模・集約型栽培の確立による生産拡大を目指す。

 キリンビールなどによると、平成17年の日本産ホップ生産量は497トンだったが、30年には202トンに半減した。同市は有数の産地だが家族経営の農家が多い。

 ビア・エクスペリエンスが収穫したのは、キリンのホップ技術者、村上敦司氏が開発した品種「ムラカミセブン」で、イチジクやマスカットを思わせる香りが特長的だ。日本生まれのホップに、個性や希少性を認める海外の醸造家からも問い合わせが多い。キリンは「ホップが見直されたのはクラフトビールのおかげ。海外で使われればブランド価値が上がる」と、数年後の輸出も視野に入れる。

 キリンに次いで国産ホップの買取量が多いサッポロビールは今年、自社開発ホップ品種「ソラチエース」を使ったビールを発売した。昭和59年の開発当初はビールへの採用を見送ったが、時を経て米クラフトビールメーカーが原料として用いて世界的に知れわたった。今回は米国から“逆輸入”して製造している。

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