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リニア建設予定地を同時視察 静岡県副知事、JR東海副社長、国交省担当者

 リニア中央新幹線の建設予定地である静岡市葵区田代の南アルプス奥地を、静岡県の難波喬司副知事とJR東海の宇野護副社長、国土交通省の専門官らが28日にそろって視察した。南アルプストンネル予定地の真上に位置する沢の現状確認などが目的で、全員で沢の水量を目視し、付近の水位計やモニタリングポストの位置をチェックした。県の担当者が29日に会見して報告した。

 一行は27日から同区井川地区に宿泊し、28日午前4時半に出発し、台風19号被害を受けた市道や林道東俣線の被災状況を確認しながら南アルプスの奥地を目指した。最終目的地である大井川上流の沢までは車が入れないため、岩を踏み越え、沢を渡り、片道5キロの道なき道を往復5時間かけて歩く厳しい行程だった。

 難波副知事らは、沢の水量の常時観測には土砂の影響を受けやすい水位計だけでは不十分だとして、改めてJR側に監視カメラの設置を要望した。

 視察した沢は、JR側が湧水を大井川に戻す計画地点からさらに上流にあり、工事による水量減が想定される。数日前の測定によれば、流量は毎秒0・05トンだったという。付近には希少生物が生息していることも考えられ、難波副知事は「(リニア工事で)おそらく流量がほぼゼロになる」と懸念を表明した。

 もっともJR側は、湧水をさらに上流部に戻すことは「新たに大がかりな揚水設備や導水設備が必要になり、さらなる環境負荷がかかる」と否定的だ。

 同社の宇野副社長の参加は直前に決まったという。水問題で衝突が続く同社幹部との同時視察が実現し、難波副知事は「宇野副社長が一緒に歩いてくれて、一緒に現場を見てくれたのは大きなこと。沢が危機的だという認識は共有できたと思う」と謝意を述べた。

 また、同行した国交省環境対策室の横山一史専門官は「長い道のりで、南アルプスの自然を肌で実感し、貴重な経験をした。見聞きしたことは本省に報告する」と感想を語った。

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