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所有者不明土地、使用者から課税可能に 来年の通常国会で法改正へ

 土地の所有者に課す固定資産税について、所有者が分からない場合でも、その土地で居住や商売をしている「使用者」に課税できるよう、政府・与党が地方税法を改正する方向で検討していることが24日、分かった。高齢化の進行に伴う相続の増加で所有者不明の土地は今後も増えることが予想されており、固定資産税を払わずに土地を使用できるという不公平な現状を放置できなくなった格好だ。

 年末に取りまとめる令和2年度与党税制改正大綱に盛り込んだ上で、来年の通常国会で地方税法の改正を目指す。実際に使用者に課税が行われるのは3年度以降になる見通し。ただ、固定資産税は資産所有者に行政サービスの対価として課税するという原則があるため、使用者に課税する場合は、戸籍などの調査を尽くした上でも所有者が特定できない場合に限定する。

 所有者不明土地は、所有者と連絡がつかない宅地や山林などで、総務省によると、現在登記簿上で所有者が特定できない土地数は全体の約2割に及ぶ。所有者の遺族が相続放棄した際などに生じることが多いが、戦争で所有者がもともと分からないケースや、代表者の氏名や集落名で登記されているものもあるという。

 最近増えているのは、地方の地価低迷や人口流出を背景に、相続しても費用と時間のかかる登記をしないケース。増田寛也元総務相らの有識者研究会は、防止措置を取らないと令和22(2040)年に北海道の面積に匹敵する約720万ヘクタールまで所有者不明土地は増えると推計しており、固定資産税の“取りっぱぐれ”も増加する可能性がある。

 所有者不明土地に使用者が存在するのは、まれに戦後の混乱の中で定住したり、相続放棄したにもかかわらず親族が住み続けたりするケースだという。現行でも災害で所有者が不明の場合は使用者から固定資産税を徴収できる特例があることから、こうした措置を拡大する方向。また、所有者の特定に膨大な時間と手間がかかっていることを踏まえ、遺産相続の際に新たな所有者に届け出を義務化する制度の新設も検討する。

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