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【経済インサイド】鉄鋼最大生産国、中国の反対で足並み乱れる 過剰生産解消に暗雲

 鉄鋼の過剰生産問題を協議する「鉄鋼グローバル・フォーラム」の閣僚級会議終了後、記者会見する梶山弘志経済産業相=10月26日午後、東京都文京区
 鉄鋼の過剰生産問題を協議する「鉄鋼グローバル・フォーラム」の閣僚級会議終了後、記者会見する梶山弘志経済産業相=10月26日午後、東京都文京区

 日米欧や中国、インドなど33カ国・地域が参加して鉄鋼の過剰生産能力問題を議論する「鉄鋼グローバル・フォーラム」の廃止が決まった。10月26日に東京都内で閣僚級会議を開き、今年末としていた設置期限の延長を協議したが、中国の反対によって合意に至らなかったからだ。日米欧など多くの参加国は別の国際的な枠組みの創設を目指すが、世界最大の生産国である中国抜きに問題を解消することは困難で、日本の鉄鋼産業の収益悪化が懸念される。

 「(フォーラムを)終了すべきとの中国の意見がある中で、完全なコンセンサスは得られなかった」

 同日の閣僚級会議に出席した梶山弘志経済産業相は閉幕後の記者会見で、こううなだれた。

 閣僚級会議後に日本は議長国声明を発表。それによると、大多数のメンバーはフォーラムの設置期限延長を含む報告書の草案に賛意を示した。だが、中国が「フォーラムはその目的を達成しており、2019年末に期限が終了すべきだ」と主張。結局、合意に達しなかった。

 フォーラムは、16年の20カ国・地域(G20)サミットで設置に合意。生産能力のデータや政策措置について各国が報告するなどで、鉄鋼の過剰生産能力の解消を目指してきた。

 過剰生産能力の発端は、08年のリーマン・ショックだ。景気を下支えするため中国が公共投資の拡大といった景気刺激策を実施すると、インフラ向けなど需要の増加の期待感から中国の鉄鋼メーカーが設備投資を増やした。

 しかし、景気悪化で中国の需要が減退。内需でまかなえない中国製の鉄鋼製品が安値で輸出され、世界市況の悪化を招いた。

 一人だけ悪者にされるのを嫌ったのか、フォーラムの廃止が決まった26日の閣僚級会議の終了後、中国政府は声明を発表した。それによると、「中国は鉄鋼過剰生産能力の削減量が最も多く、貢献が最も多い国だ」などと主張。「フォーラムが期限通りに終了されることは、十分な根拠と理由がある」と指摘した。

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