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【鉄道新時代】アジアで高まる需要 期待高まる“オールジャパン”展開

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2019年3月末に開業したジャカルタのMRT。日本の開発援助をもとに、敷設には日本の鉄道関連企業が“オールジャパン”で参画した(JICA提供)
2019年3月末に開業したジャカルタのMRT。日本の開発援助をもとに、敷設には日本の鉄道関連企業が“オールジャパン”で参画した(JICA提供)

 「アジアでは2023年にかけ近郊と都市を結ぶ大量高速鉄道(MRT)の開業が相次ぐ。それらには日本の鉄道技術がさまざまに活用されており、現地の期待も大きい」

 国際協力機構(JICA)社会基盤・平和構築部次長兼運輸交通・情報通信グループ長の小泉幸弘氏は、日本の鉄道技術に対する海外からの注目の高さを強調する。その一つの象徴でもあるのが今年3月末にインドネシアのジャカルタで開業したMRT。土木工事から信号システム、車両、人材育成、保守までの全体に日本企業が関与した“オールジャパン”の一例だ。

 日本の開発援助でつくられたもので、中心街から南に13駅、約16キロの区間を30分程度で結ぶ。いわゆる“通勤電車”だが、開業5カ月となる8月末時点で総乗客数は1200万人と、当初予想の1000万人を大幅に上回った。経済発展が続く都市ではこうしたMRTの需要が急速に高まっている。

 「1人当たりの国内総生産(GDP)が3000ドル(約32万円)を超えると街は自動車であふれることになる」(同)。インドネシアでこの水準を超えたのは10年。12年以降は年間100万台以上の自動車販売が続く。MRTのような都市鉄道整備が遅れたジャカルタでは慢性的な交通渋滞が大きな課題とされてきた。MRTは、こうした課題を解決するための“決め手”の一つなのだ。こうした状況は近隣の東南アジア諸国でも同様で、都市鉄道に多くのノウハウを有する日本企業への期待が高い。

 日本はこうした事情を考慮し、東南アジアの大都市などで政府開発援助(ODA)を通じた鉄道敷設の支援を本格化。21年にはこの関連の車両生産だけでも年間600両以上に上るとみられている。これは、日本企業が欧米で展開している車両事業と同等の規模。経済発展の続くエリアでは今後もしばらくMRTの延伸や新設が続く。鉄道関連企業にとっては大きな商機が到来している格好だ。

 しかし、課題がある。車両についてはなかなか受注できないのだ。これはODAの場合でも同様。日本メーカー製の利用を促進するためのものではないため、どんな技術や設備を使用するかには、支援対象国の意向も強く反映される。

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