PR

ニュース 経済

【鉄道新時代】MaaS参入競争始まる 主役は鉄道 スムーズな移動サービスで実証実験めじろ押し

 自動運転やシュアリングを進める自動車メーカーの取り組みも目立つMaaSだが、「主役は鉄道事業者」(東大の須田義大教授)といわれる。広範囲に及ぶ鉄道網で安定した輸送サービスを提供してきたからだ。

 この優位性を生かし東急電鉄とJR東は人気の観光地、静岡・伊豆で実証実験に取り組む。専用アプリ「Izuko(イズコ)」を使えば、現地での鉄道やバスを組み合わせた乗り換え提案、観光施設の入場券の事前購入など便利な観光情報を入手できる。

訪日観光に最適対応

 訪日観光需要に応える動きも出始めた。全日本空輸(ANA)はJR東と連携して、旅行の計画段階から終了までの各場面に応じたきめ細かなサービスを旅行者に提供する。飛行機から鉄道への“シームレス”な移動を実現するのが狙いだ。ANAは、MaaSについて「地域と海外をつなぐのがわれわれの役割。他の交通機関と連携することで、訪日客が航空券を予約した時点で日本での移動サービスについての情報発信や旅の提案が可能になる」と説明する。

 MaaSで先頭を走るのがJR東だ。臨機応変な列車運行や、駅から観光地までを結ぶ二次交通との連携などでスムーズな移動サービスを提供してきた。その動向は他交通事業者や自治体も注目しており、新潟市や仙台市などで観光型MaaSの実証実験に乗り出すほか、東京・竹芝では社会人や観光客の移動の利便性向上を目指し船舶など複数の交通機関と連携して社会実装に向けた実証実験を始める。

 MaaSで重要な役割を果たす鉄道事業者だが、利用者から選ばれるには自宅から目的地まで早く、安く、そして何よりも快適に過ごせることが求められる。実用化では、行き届いたサービスで個々の顧客を満足させることができるかが問われる。(松岡健夫)

【用語解説】MaaS MobilityasaService(モビリティー・アズ・ア・サービス)の略。出発地から目的地への移動をITで最適化し、サービスとして提供する。既存の交通インフラを変革するものとして、自治体や多くの企業が参入している。矢野経済研究所の調べでは国内市場規模は令和12年に6兆3600億円に達する。海外では交通網が効率化したケースもあり、日本でも渋滞緩和や環境負荷の抑制といった社会課題の解決策として注目されている。

     ◇

 日本のMaaS(マース)研究の第一人者で、東大教授兼モビリティ・イノベーション連携研究機構長の須田義大氏にMaaSを取り巻く最近の動向や課題などを聞いた。

 --MaaSにおける鉄道の役割は

 「自動運転とシェアリングがMaaSといえるが、自動車より鉄道の方が進む。神戸・ポートライナーや東京・ゆりかもめなどは運転手なしで動いている。ルートが限定されているから採用しやすい。一方の自動車は混在交通の道路を走行するのでそれだけ難しい」

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ