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財政審、社会保障の議論開始 在職老齢年金見直しに慎重論

社会保障について議論した財務省の財政制度等審議会の分科会=9日、東京・霞が関の財務省
社会保障について議論した財務省の財政制度等審議会の分科会=9日、東京・霞が関の財務省

 財務省の財政制度等審議会の分科会は9日、令和2年度予算編成に向け、社会保障の議論を始めた。働いて一定以上の収入がある人の年金を減らす在職老齢年金制度の見直しについて、委員からは慎重意見が相次いだ。財務省は提出資料の中で、高齢者の就業促進へ「将来的な廃止も展望しつつ縮小を行うことが課題」としたが、見直しにあたっては所得の高い高齢者の優遇策との批判が起き得ることに留意が必要とした。

 在職老齢年金をめぐっては高齢者の就業意欲をそぐとの批判があり、政府が見直し方針を示していた。委員からは「現役世代の納得を得られない」「年金が減るから就業しなくなるのか因果関係がはっきりしない」などの声が出たという。

 一方、介護については、現在は一部の高所得者を除き原則1割としている介護保険サービスの自己負担を原則2割にすることを改めて求めた。居宅介護支援のケアマネジメントには、現在はない利用者負担を導入する必要があるとした。

 児童手当をめぐっては、共働き世帯数の増加を踏まえ、世帯で最も所得が高い人の所得だけで判定する現行方法から、世帯合算の所得で判断する方法に変えるよう要請。特例給付と呼ばれる高所得者への児童手当も「廃止を含めた見直しを行うべきだ」とした。医療については後日議論する。

 政府は9月に全世代型社会保障検討会議を新設し、同会議は与党と調整しつつ社会保障改革の方向性を決める。財政審は財政規律を重んじる立場から給付と負担の見直しを唱えるが、政府内や医療業界には改革を財政の視点だけで論じるべきではないとの声がある。

 記者会見した分科会の増田寛也会長代理(元総務相)は「社会保障は一人ひとりの人生に関わる話であり、多様な観点で考えていく必要がある」と述べた。

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