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関電、社内調査と減給処分を取締役会に報告せず

関西電力の本店ビル=27日午後、大阪市北区(恵守乾撮影)
関西電力の本店ビル=27日午後、大阪市北区(恵守乾撮影)

 関西電力の役員らが高浜原子力発電所が立地する福井県高浜町の元助役(今年3月に90歳で死去)から多額の金品を受け取っていた問題で、関電が社内調査の報告書や役員らの報酬減額処分について取締役会に周知していなかったことが28日、分かった。業務を監督する取締役会が軽視されていた実態が浮かび上がり、経営体質が厳しく問われそうだ。

 関電の八木誠会長(69)や岩根茂樹社長(66)を含む役員と社員計20人が平成23年から30年にかけて総額3億2千万円にのぼる金品を受領したことは、昨年7月から9月にかけて外部委員を含む調査委員会の調べで判明。関電は岩根氏を含む関係者に報酬返上などの社内処分を下した。

 しかし、関電の取締役の一人は「調査が行われたことを1年間にわたり知らされておらず、報道を見て認識した」とし、「事情説明があってしかるべきで、異常だ」と話している。

 調査結果について、関電は「不適切だが違法ではない」(岩根氏)と判断し、社内外に公表していなかった。関電が27日開いた記者会見でも、取締役会への報告を問う質問に明確な回答を避けていた。

 関電は企業統治の考え方として「取締役会等を通じて、取締役の職務執行を監督している」と明言しているが、機能していなかった。会社法は、取締役に職務の執行状況を取締役会へ報告するよう義務付けており、違反したことで損害が生じれば、株主に賠償責任を問われる可能性もある。 企業倫理に詳しい近畿大の中谷常二教授の話 「社員の処分を決定する経営陣が、自分たちの不祥事を取締役会にすら明らかにしていないとなれば、関西電力のガバナンス(企業統治)に大きな瑕疵(かし)があると言わざるをえない。公益性の高い電力会社には、ガバナンスを正常化し、積極的に情報開示に取り組む社会的責任がある」

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