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日本企業の約2割で外国人正社員の方が給与低く 平均月収4.6万円の「格差」も

 外国人正社員を雇用している日本企業の約2割では、同職種の日本人より外国人の給与水準が低く、全体の平均月収でも4.6万円の差が出る結果に--。人材サービスを手掛けるパーソルグループ傘下のパーソル総合研究所(東京・港)による企業アンケートで、このような賃金格差が明らかになった。

日本企業で日本人従業員と外国人との格差が明らかに(写真はイメージ。提供:ゲッティイメージズ)
日本企業で日本人従業員と外国人との格差が明らかに(写真はイメージ。提供:ゲッティイメージズ)
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年功序列的な賃金運用が影響か

 日本ではいまだに年功的な賃金運用をしている企業が多く、長く働いている日本人に有利な点が一因とみられる。年功序列が当たり前でない外国人ビジネスパーソンの職場定着に、影を落としかねない点が懸念される。

 調査は6月、パーソル総研が外国人材を現在雇用している500社の人事・総務もしくは現場責任者、経営者などにWeb上で行った。

 「同じ職務内容の日本人と比較した、外国人従業員の賃金水準はどの程度ですか」と質問したところ、外国人正社員を雇用している企業のうち18.6%が「日本人よりも低い水準」と回答。外国人の「技能実習生」を雇っている企業では46.7%、「パート・アルバイト」雇用企業でも25.7%が同様に「日本人より低い」と回答した。

外国人従業員のいる日本企業に聞いた、外国人の賃金水準(パーソル総合研究所「外国人雇用に関する企業の意識・実態調査」。
外国人従業員のいる日本企業に聞いた、外国人の賃金水準(パーソル総合研究所「外国人雇用に関する企業の意識・実態調査」。
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 外国人正社員を雇用している企業に「外国人社員が最も多い職種に就いている、外国人と日本人の正社員それぞれの給与(月収)はどの程度か」を聞いたところ、外国人従業員の平均月収は36.6万円となり、日本人従業員の41.2万円より4.6万円下回った。

 本調査では給与を比較する外国人・日本人正社員について、「同じ職種である」という点以外の属性は考慮していない。パーソル総研の担当者は「日本ではいまだに年功序列的な賃金運用をしている企業が少なくないことから、同じ職種でも長期間勤めている日本人社員の賃金の方が高くなっている可能性がある」と推測する。

「外国人の方が離職率高め」な企業では賃金格差も拡大

 さらに、外国人正社員を雇用している企業について「日本人正社員より外国人の方が離職率が高いか低いか」で2タイプに分けたところ、「外国人の方が離職率が高い」企業は日本人より外国人の平均月収が10.6万円安くなった。「離職率が低い」企業群でも格差はあったものの、1.9万円にとどまった。

 パーソル総研の担当者は「賃金ギャップの高さが外国人の離職率上昇につながっている可能性もあり得る。年功序列的な賃金運用をしている職場は、やはり外国人にとって魅力的ではないのではないか」と指摘する。

 一方、既に外国人を雇用している企業に「外国人従業員の雇用の今後の見通し」について聞いたところ、正社員を雇っている企業で73.7%が「増やしていく予定」と回答するなど積極的な姿勢が見られた。

外国人従業員の既にいる日本企業に聞いた、外国人雇用の今後の見通し(パーソル総合研究所「外国人雇用に関する企業の意識・実態調査」。
外国人従業員の既にいる日本企業に聞いた、外国人雇用の今後の見通し(パーソル総合研究所「外国人雇用に関する企業の意識・実態調査」。
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 ただ、日本企業全体を見ると外国人材の登用については2極化が進んでいるようだ。外国人材を現在雇用していない企業も含め、人材確保対策で「中途採用の促進」など18項目について優先度を挙げてもらい1~3位の項目をランキング化したところ、現在外国人を雇用している企業群では「外国人採用・活用強化」がトップとなった。一方、現在外国人を雇用しておらず今後検討している企業群では、トップは「中途採用の促進」となり、外国人採用については12位にとどまった。

日本企業に聞いた、人材確保対策で優先順位1~3位となった項目の割合ランキング。外国人を雇用している企業と、していない企業群に分けて集計(パーソル総合研究所「外国人雇用に関する企業の意識・実態調査」。
日本企業に聞いた、人材確保対策で優先順位1~3位となった項目の割合ランキング。外国人を雇用している企業と、していない企業群に分けて集計(パーソル総合研究所「外国人雇用に関する企業の意識・実態調査」。
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(ITmedia ビジネスオンライン)

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