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型破りな経営者、月旅行も ゾゾ創業の前沢氏

前沢友作氏=2018年10月、東京・有楽町
前沢友作氏=2018年10月、東京・有楽町

 ヤフーが12日に買収を発表したZOZOの創業者、前沢友作氏は、自身の発言と事業運営の手法から注目を集め続けてきた。「好きなことを人と違う方法でやりたい」と起業、衣料品ネット通販の常識を覆して“時代の寵児”と呼ばれたが、直近の事業運営では迷走も見られた。

 前沢氏は平成10年、ZOZO(ゾゾ)の源流であるスタート・トゥデイを輸入CD・レコードを扱う通販会社として設立。その後、アパレルを扱うインターネット通販サイド「ゾゾタウン」を16年に立ち上げた。

 試着ができない「衣料品のネット通販は成功しない」との常識の中、商品検索の容易さや返品が可能なこと、サイズを自社で採寸し直すなど、利用者目線を重視。その後、人気ブランドが相次ぎ出店したことで瞬く間に若年層を中心にユーザーを獲得した。事業はふくれあがり、24年に東証1部上場を果たした。

 ネット通販に目を向けさせるため、前沢氏は知名度向上に注力。ツイッターで事業に関するサプライズ発言を一貫して行ってきた。

 28年には自身の出身地、千葉県が本拠地の千葉マリンスタジアムの命名権を取得して「ZOZOマリンスタジアム」へと名称変更。この時もスタジアムのロゴマークを選ぶ投票を自身のツイッターで行った。

 時流を逆手に取る行動もある。ドライバー不足で宅配大手が料金値上げを公表した直後の29年10月には、商品送料を顧客が自由に選べる取り組みを試験実施。今年5月には物流倉庫のアルバイト募集に「時給最大1300円」を提示、人手不足が深刻化する中、約2日間で2000人を確保した。

 自身の私財の使い方にも注目が集まった。30年9月、「子供の頃から月が大好きだった」と、米宇宙ベンチャーのスペースXと初の月周回旅行を契約した上で、芸術作品制作を条件に同乗者を募ると表明。今年1月には100人に100万円ずつ総額1億円を「お年玉」として配るとツイッターで発言し、賛否両論が渦巻いた。

 一方、直近のゾゾタウンの事業運営そのものは順調とは言い難い。服選びのサイズ悩みを解消したいと、採寸用ボティースーツ「ZOZOスーツ」を活用したプライベートブランド(PB)事業でつまずいたほか、30年末に始めた有料会員向け割引サービスが「安売りになる」と出店ブランドから猛反発を受け、出品停止が相次ぐ騒動を招いた。平成31年3月期の連結最終利益は会社設立以来初の減益となった。(日野稚子)

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