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日産、株価連動報酬を廃止 西川氏の意図的不正は否定

会見を終え、退席する日産自動車の西川広人社長=9日午後、横浜市西区日産自動車グローバル本社(古厩正樹撮影)
会見を終え、退席する日産自動車の西川広人社長=9日午後、横浜市西区日産自動車グローバル本社(古厩正樹撮影)

 日産自動車は9日、西川(さいかわ)広人社長が16日付で辞任し、山内康裕最高執行責任者(COO)が暫定的に後任社長に就くと発表した。株価連動報酬を不当に上乗せして受け取っていた問題を背景に取締役会が辞任を求め、西川氏が了承したという。指名委員会が10月末までに後継者を決める。会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された前会長、カルロス・ゴーン被告に続き、首脳級の幹部が降板する事態となった。

 日産は取締役会後、木村康取締役会議長ら社外取締役4人が横浜市の本社で記者会見し、西川氏の辞任を発表。西川氏は7月の決算会見では、現在の中期経営計画が終わる令和4(2022)年度末以降を「次世代を担うグループに任せたい」としていたが、不正問題を受けて早期の辞任に追い込まれた格好だ。

 西川氏の不正報酬問題は、「ストック・アプリシエーション・ライト(SAR)」と呼ばれる制度の悪用。株価が事前に決められた水準を超えると、保有する株式数と株価に応じて差額を受け取れる。平成25年5月に権利の行使日をずらし、その間の株価上昇により、西川氏が数千万円多く受け取っていた疑いが社内調査で判明。9日の取締役会で調査結果が報告された。

 指名委員会の豊田正和委員長(元経産官僚)は会見で、「西川氏は一区切りつけば次の方にバトンタッチしたいと言っていた。そういう中で、SARを含めて調査結果が出た」と、辞任の背景の一つに不正報酬問題があることを認めた。

 ただ、監査委員長を務める永井素夫社外取締役(元みずほ信託銀行副社長)は、「西川氏が多くの報酬を得ようとして指示したことはなかった。(部下に)任せたことがルール違反だった」と意図的な不正であったことを否定。4人に続いて会見を開いた西川氏も、「意図をもった不正とは違う」と釈明し、不当な上乗せで得た分の報酬を返納する意向を示した。また、日産はSARの制度自体の廃止を決めた。

 引責辞任という見方について西川氏は、「昨年発覚した(ゴーン被告の)事件に少なからず責任がある」と説明。SARよりも、ゴーン被告の事件を防げなかった責任を取ったと強調した。

 日産はSAR制度をめぐって、西川氏以外にも元取締役の関与があったとしており、当時の監督機能の不備が浮き彫りになった。

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