PR

ニュース 経済

「新三原則」の具体化へかじ切り 防衛装備品の見本市

 日英両政府の肝いりで、日本国内初となる防衛装備品の見本市が11月に開かれることとなった。安倍晋三政権は、防衛装備の国際化が日本の外交や安全保障にプラスになると判断し、平成26年4月に従来の「武器輸出三原則」に代わる新たな指針「防衛装備移転三原則」を閣議決定。一定の条件を付けた上で国産防衛装備の輸出を促進する方向にかじを切っている。ただ、防衛産業を取り巻く国際環境は厳しさを増している。日本側の危機感が、今回の見本市開催につながった。

 平成30年度に防衛装備庁が調達した装備品の額は約1兆4400億円。日本の防衛産業は造船重機大手を筆頭に、下請けまで含めると戦闘機の場合で1千社以上がかかわっているとされる一大産業だ。

 だが、各社の事業は国内に限られており、採算性は高くない上、技術を維持するのも難しいのが現状だ。今年2月には、コマツが軽装甲機動車の新規開発を中止した。開発費に見合うだけの収益が得られないとの判断があったとみられる。

 一方、技術革新とともに装備品の高額化が加速。技術を維持したり、コストを抑えたりする狙いから、国際共同での開発や生産が当たり前となっている。

 日本政府は、「防衛装備移転三原則」を26年に策定し、一定の条件をつけた上で、装備品の輸出や国際プロジェクトへの参画に事実上、道を開いた。

 ただ、長年輸出を行ってこなかった日本は独自の技術を評価される一方、高コスト体質や「技術のガラパゴス化」も指摘される。28年に主力潜水艦の豪州への売り込みに失敗するなど、輸出実績もいまだにない。関係者は見本市が、日本企業の国際化や競争力向上に貢献すると期待している。

 海外の防衛大手の多くは「アジア向け生産・輸出拠点を開設するとすれば日本しかないと判断している」と、日本への信頼は高い。

 また、航空自衛隊の「F2」後継戦闘機をめぐり、最新戦闘機「テンペスト」を持つ英BAEシステムズと、日本メーカーとの共同開発などを視野に入れ、日本との結びつきを強める思惑も、英側にはあるとみられる。(井田通人)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ