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ラピート台車亀裂 大阪観光にも影不安拡大に懸念

 南海電鉄の特急「ラピート」は、関西空港駅と大阪市中心部の難波駅を40分足らずで結び、多くの訪日外国人客(インバウンド)を運ぶ重要な交通インフラだ。同社のフラッグシップ(旗艦)と位置付けられる列車の安全性が問われる事態は、南海の信用低下につながるだけでなく、観光需要を取り込んだ景気浮揚にも冷や水を浴びせかねない。

 「アジア諸国では、『ナンカイ』の名前より『ラピート』の方が知名度が高いほどだ」。鉄道関係者はこう話す。

 関西国際空港の開港にあわせて平成6年9月に運行を始めたラピートは今年で25周年を迎える。近年は関西への訪日客の流入を背景に乗客が急増。30年度の乗客数は380万人と、この7年ほどで2倍超にのぼり、特急券の売上高は30年度は約11億円と1・5倍に増えた。

 同社の運輸業全体の売上高に占める割合は1%ほどだが、大阪から和歌山県にかけての沿線エリアの人口減少が懸念される中、右肩上がりのラピートの収益は貴重な経営資源にほかならない。

 今回、ラピートの台車の亀裂が重大インシデントとされたことは、乗客を減らしかねない不安材料だ。安全性への疑問が払拭されなければ、南海の信頼も損なう。ラピートは空の玄関口である関西空港駅を発着駅とする。それだけに問題の影響は同社の経営だけにとどまらない可能性があり、難波駅周辺の店舗では、観光への波及を不安視する声が聞かれた。

 駅に直結する「スイスホテル南海大阪」の利用者がよく訪れるという飲食店で働く女性(35)は「不安が広がって鉄道利用者が減れば、客足に影響しかねない」と肩を落とした。菓子店の女性店員(22)は「日韓関係悪化ですでに韓国人客が減っている。これ以上外国人客が減らなければいいが」と話した。

 一方、台車の亀裂が公表されて以降、ラピートの乗客数が減少しているかについて南海は、「現時点では把握していない」(梶谷知志・鉄道営業本部長)としている。

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