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【不信-かんぽ不適切販売】下 「氷山の一角」再生遠く

 さらに、6月に問題を公表した当初、長門が「法令違反はない」と強気の姿勢を貫き、対応が後手に回った。3社長の“居座り”宣言に、市場からも「責任逃れ」(大手生命保険関係者)と風当たりが強まっている。3社長が早晩退陣を迫られる可能性は大きい。

 一方、18万件超の不適切販売はあくまで過去5年分のため、大手生保の関係者は「氷山の一角ではないか」と疑念を口にする。

 郵政グループは、約3千万件の全契約の顧客に対して書面を送り、意向に沿わない販売がなかったか調査し、9月中に中間報告を公表する。外部専門家による特別調査委員会も年内をめどに再発防止策を盛り込んだ報告書をまとめる。金融庁は中間報告を受け、今秋にも立ち入り検査する。

 自民党も8月下旬に総務部会などを開き、郵政側から調査の進捗(しんちょく)を聴取する。

 経営陣が実態の把握や情報開示になぜ後ろ向きだったのか、経営陣と現場職員の意思疎通はどうして不十分だったのか、不適切販売の件数は雪だるま式に膨らむのか-。一連の調査や検査でこれら問題の根幹が明らかにならなければ、再発防止策も絵に描いた餅だ。

〒日生に抜かれ

 かんぽ生命が上場したのは平成27年。全国2万4千カ所の郵便局を通じた販売網はインパクトがあり、業績も民間最大手の日本生命保険と拮抗(きっこう)していた。

 しかし、長引く超低金利でかんぽ生命の売れ筋だった貯蓄型商品の魅力は薄れ、30年度に連結総資産で日本生命に抜かれた。今では日本郵便はかんぽ生命以外の商品も受託しているが、それらの営業も自粛する。

 郵政グループは徹底的な調査で膿(うみ)を出し切り、市場の信頼に足る企業として生まれ変わらない限り、再出発も真の意味での民営化も遠のくだろう。(敬称略)

 この連載は清宮真一、蕎麦谷里志、高木克聡、永原慎吾、林修太郎、山口暢彦が担当しました。

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