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米中対立の巻き添え食う日本企業 円高「予断を許さない」

為替の動きを示す掲示板のそばを通り過ぎる女性=9日、東京都内(AP)
為替の動きを示す掲示板のそばを通り過ぎる女性=9日、東京都内(AP)

 令和の時代になって最初の四半期は米中貿易摩擦の再燃や労働力不足といった問題が噴出し、日本企業にとって波乱の船出となった。製造業を中心に苦境が広がり、非製造業でも一部の業種を除いて減益が目立つ。米中覇権争いが深刻さを増すなかで円高が進むといった逆風もあり、企業は当面、海外要因に振り回されそうだ。

 自動車大手は7社中、5社が減収減益。海外主要市場で車の需要が伸び悩んだ。日産自動車は北米市場の販売不振で営業利益が98・5%減。昨年、中国販売が2割落ち込んだマツダの藤本哲也常務執行役員は「中国は不透明感が晴れない」と嘆いた。

 電機は大手8社のうち7社が減収。東芝が1400億円強の最終赤字に転落したほか、5社が減益となった。東芝の平田政善執行役専務は「半導体を中心に米中貿易摩擦の影響を受けた」と振り返った。工作機械や軸受け(ベアリング)メーカーも、国内外の製造業が設備投資を手控えた影響をまともに受けた。自動車向け軸受けが振るわなかった日本精工の野上宰門副社長は「先行きを注意深く見ないといけない」とする。

 非製造業でも人手不足を背景にした人件費増などが業績を圧迫。好調な業種は、東京五輪特需に沸く建設や、最終利益が1兆円を超えたソフトバンクグループを擁する情報通信など、一部に限られる。

 小売りの最終利益は約16%減、倉庫・運輸は約26%減だった。空運でも、日本航空とANAホールディングスがともに最終利益が約3割減った。来年の羽田空港の国際線発着枠拡大に向け、人材や機材への投資がかさんだほか、航空貨物も減ったためだ。

 足元では米中貿易摩擦悪化が世界経済を下押しするとの警戒感を背景に円高が再燃し、見通しを暗くしている。トヨタ自動車は4~6月に最終利益が過去最高になったが、円高を理由に通期業績予想は引き下げた。三菱重工業は4~6月期の最終利益が円高で90億円程度目減りし、小口正範副社長は「(為替相場は)急激に動いており、予断を許さない」としている。

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