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6月の景気指数急落 基調判断据え置きも米中対立で暗雲

会談するトランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席=6月29日、大阪市(ロイター)
会談するトランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席=6月29日、大阪市(ロイター)

 内閣府が6日に発表した6月の景気動向指数で、景気の現状を示す一致指数が急低下した。機械的な基調判断は「下げ止まり」で据え置かれたが、ここにきて米中の対立は泥沼の様相を呈しており、世界経済の先行きには暗雲が立ちこめる。基調判断は5月の景気動向指数で上方修正されたばかりだが、エコノミストからは再び「悪化」に下方修正される可能性を指摘する声も上がっている。

 6月の景気動向指数(平成27年=100、速報値)は、一致指数が前月に比べ3・0ポイント下降し、100・4。下落は3カ月ぶりで、下落幅は5年2カ月ぶりの大きさだった。

 一方、基調判断は据え置き、2カ月連続で「下げ止まり」とした。基調判断は過去の推移も含めて決まるため、6月は下方修正の基準には達しなかった。

 今回、一致指数が5年2カ月ぶりの低下幅となったのは、6月の生産関連の統計が市場予想よりも弱い結果だったことが大きい。一致指数は今年1月に100・4まで低下した後、5月には103・4まで戻していたが、この間の上昇幅がすべて帳消しとなった。

 先行きについても、世界経済の下振れリスクが重しとなりそうだ。トランプ氏は今月1日、対中追加関税「第4弾」の発動を表明しており、実行に移されれば世界全体の貿易量が低下するのは避けられない。第4弾の対象には消費財が多く含まれ、「独り勝ち」の米景気にも黄信号がともる。

 続いて米国は5日、自国通貨を安値に誘導しているとして、中国を「為替操作国」に認定したと発表。世界の国内総生産(GDP)の約4割を占める米中の対立激化で、世界経済が年後半に持ち直すとのシナリオにほころびが生じそうだ。

 日本にとっても、弱含んでいる輸出が一段と下押しされかねない。輸出の回復が鈍れば、国内の生産や設備投資にも逆風となる。

 景気動向指数の基調判断について、第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは「(一致指数が)仮に7月の戻りが弱い上、8月が前月と比較してマイナスになるようであれば、『悪化』への下方修正の条件を満たしてしまうだろう。早くも再度の下方修正リスクが出てきたようだ」との見方を示している。

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