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長引く貿易摩擦、中国経済に影 強気の対米交渉戦術に影響も

長引く貿易摩擦で中国経済に影。強気の対米交渉を展開する中国に影響も。(右から)トランプ米大統領と習近平・中国国家主席(ロイター)
長引く貿易摩擦で中国経済に影。強気の対米交渉を展開する中国に影響も。(右から)トランプ米大統領と習近平・中国国家主席(ロイター)
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 中国の上半期の貿易総額はドルベースで前年同期比2%減少し、輸出も同0・1%増にとどまるなど長引く米中貿易摩擦が影を落とした。貿易協議の土壇場で中国が米側の要求を押し戻したのは、国内経済が今年に入って予想以上の底堅さをみせていたことが背景にあるが、今後は予断を許さない状況だ。

 中国の5月の工業生産は前年同月比5・0%増で、伸び率は17年ぶりの低水準となった。輸出不振の中で中国政府が頼みとする内需も、米中貿易摩擦の先行き不安から足踏みが続き、自動車の生産台数は22%減と深刻な状況が続く。

 外資系企業が生産拠点を国外に移す動きもじわりと出てきた。米アップルがスマートフォンの製造を委託する台湾のフォックスコンや、韓国サムスン電子が中国工場の閉鎖・縮小を検討しているとの報道が相次ぐ中、中国政府は「決して大規模な外資撤退の状況は起きていない」(高峰・商務省報道官)と火消しに躍起だ。

 今年1~3月の国内総生産(GDP)成長率は6・4%で4四半期ぶりに下げ止まったが、4~6月は再び減速に転じるとの観測も出ている。

 6月の米中首脳会談で双方は貿易協議の再開に合意したが、隔たりを埋めるのは容易ではない。中国側は、元々米側の要求を拒否していた国有企業への産業補助金の撤廃や合意を履行するための法改正などに加えて、中国が購入する米産品の規模なども「核心的利益に関わる問題」として譲歩しない姿勢を見せ始めた。米産品購入をめぐっては交渉カードとして使う意図がありそうだ。

 ただ今後、国内経済にほころびが広がれば、こうした強気な交渉戦術も見直しを求められることになる。(北京 西見由章)

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