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京セラ創業者の稲盛和夫氏「盛和塾」 17、18日に最後の世界大会

稲盛和夫氏が社是として掲げる「敬天愛人」のレリーフを前に盛和塾への思いを語るファミリーイナダの稲田二千武会長兼社長=6月、鳥取県大山町
稲盛和夫氏が社是として掲げる「敬天愛人」のレリーフを前に盛和塾への思いを語るファミリーイナダの稲田二千武会長兼社長=6月、鳥取県大山町

 京セラとKDDIを創業し、経営破綻した日本航空のスピード再建を主導した京セラの稲盛和夫名誉会長(87)が主宰する経営塾「盛和塾」の世界大会が17、18日、横浜市で開かれる。今年末に塾が解散するため、国内外の経営者が一堂に会して「稲盛哲学」を学ぶ最後の機会となる。稲盛氏の講話も予定されており、約4800人の参加者が事実上の活動の幕引きを見届ける見通しだ。

 盛和塾は昭和58年に京都の若手経営者が集まって「盛友塾」として発足し、平成元年に名称を改めた。今年6月末時点で国内と海外6カ国・地域に100を超える支部があり、塾生は約1万5千人に上る。ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長もかつて学んでいたことがある。

 塾生は稲盛氏が出席する勉強会以外に自主的な例会を開催。利他の精神を説いた「フィロソフィ」と呼ばれる独自の経営哲学や、事業部門を小集団に分けて採算を管理する「アメーバ経営」の手法などを学んできた。だが、もともと80歳をめどに活動を終える意向だった稲盛氏が昨年、高齢などを理由に今年末での解散を決めた。

 世界約70カ国にマッサージチェアを製造・販売する「ファミリーイナダ」の稲田二千武(にちむ)会長兼社長(78)は、塾の発足後間もなく入会し、理事として運営を支えてきた。美容関係で次々と新規事業を立ち上げていたが、稲盛氏から「私利私欲を実現するための経営であってはならない」と繰り返し教わり、事業を整理して専業メーカーへの回帰を決断した過去を持つ。

 稲田氏は「会社を大きくすることから世の中に役立つ製品を開発することに自分の考えを改めたことで今がある。稲盛さんの考え方が多くの経営者に支持されるのは、国や時代をまたいで通用する思想が根底にあるからだ」と話す。

 稲盛氏は平成22年1月に日本航空の会長に就くことが発表された際、盛和塾の海外支部の式典に立ち会うため記者会見への出席を見送った。京セラから会長補佐として日本航空に移り、稲盛氏と再建にあたった大田嘉仁氏(65)が何度も会見に出るよう進言したものの、「先約を守るのは当たり前だ」と意に介さなかったという。

 大田氏は「見方次第で批判を受けそうな場面でも、権威の大小や体裁にこだわらず、信念を貫くところが稲盛さんらしかった」と振り返る。塾生らは後に、出張や渡航の際に日本航空便を利用することで再建を後押ししたという。

 27回目となる今年の世界大会では、6人の塾生による経営報告のほか、塾の歴史を振り返る映像の上映を予定。稲盛氏も登壇してこれまでの活動を総括する予定だ。国内には来年以降も名称や活動内容を変えて塾生間の交流を続ける支部もある。稲田氏は「塾生一人一人が自立のための課題と向き合う時間にしたい」としている。

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