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【彰往考来 新時代のヒストリア】人類の未来とAIの歴史 松原仁・はこだて未来大学教授(7完)

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「日本発」が世界の主流となることの大切さを説く=北海道函館市のはこだて未来大学(関厚夫撮影)
「日本発」が世界の主流となることの大切さを説く=北海道函館市のはこだて未来大学(関厚夫撮影)
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 〈日本ディープラーニング協会理事長を務める気鋭の人工知能(AI)学者、松尾豊・東京大学大学院工学系研究科教授が、AI研究の第一人者たちの寄稿を編纂(へんさん)した『人工知能とは』(近代科学社)。そこで松原さんは国際的なAI研究の潮流について「確かに、日本での流行がアメリカやヨーロッパの流行と異なってきています。それは従来の欧米追従をやめたということでむしろ望ましいと思います。ガラパゴス化したままで終わるのか、日本発の研究が世界を変えることができるのか、それこそ我々の今後にかかっています」と指摘している。

 『人工知能とは』の刊行は、ディープラーニング(深層学習)に牽引(けんいん)された「第3次AIブーム」ただなかの2016(平成28)年。その後の国際的なAI研究の展開と現状を尋ねてみると-〉

ディープラーニングの可能性と限界

 まずディープラーニングについて説明しますと、コンピューターによる学習である機械学習の一つで、そのシステムは人間の脳神経回路網をモデルにしたニューラルネットワークです。

 従来のニューラルネットワークは入力・中間・出力の3層構造でしたが、ディープラーニングでは中間層を増やして深層の構造にすることによって、学習能力が向上し、画像認識や音声認識にこれまでにない強みを発揮しています。

 16~17年に囲碁界で「世界最強」をうたわれた棋士たちを次々と撃破した「アルファ碁」はこのディープラーニングに機械学習の一つ「強化学習」、さらに「モンテカルロ法」という統計手法の3つを組み合わせてプログラムされています。

 この強力なディープラーニングによって、これまでAIにはできなかったことが、たくさんできるようになりました。しかしながら、人間の脳はもっと複雑なネットワークでできています。またディープラーニングのニューラルネットワークも100層を超えるぐらいに進化しているようですが、これ以上層を増やしたから人間と同じことができるようになるかというと、それは別問題です。

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