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レアメタル獲得で日中の争奪戦も 豪企業が権益売却

 スカンジウムはニッケルなどのレアメタル鉱石から少量だけしか取り出せないうえ、年間12トン程度の生産地は中国やロシアに偏っている。価格が高いこともあり、これまで用途は戦闘機向けなどに限定されてきた。だが、豪州でのスカンジウム生産が本格化すれば、「アルミ需要拡大を後押しする素材革命になる」とリガルCEOは話す。

 クリーン・テックはこのほど自動車向けに、スカンジウムを添加したアルミ合金の新技術の開発にめどをつけ、その技術特許を自動車メーカーに開放し、需要開拓も進める方針だ。スカンジウムを添加したアルミ合金については、航空機業界で欧州エアバスが実用化の検証段階にあるなど、用途拡大が期待されている。

調達先の多様化が急務

 中国や欧州でEVの本格普及が見込まれる中、EV向け蓄電池の製造に欠かせないコバルトやリチウム、ニッケルなど希少資源の安定確保の重要性は増している。コバルトやニッケルの価格は足元は下落するが、EV需要が本格化する数年後には高止まりが予想されることも不安材料だ。

 中でもコバルトは企業が投資しにくいアフリカのコンゴ民主共和国などに偏在。中国勢が世界生産の3分の1以上の権益と製錬能力の約6割を握る。「日本のEV関連メーカーや商社もコバルトなどの希少金属(レアメタル)に長期の視点で投資すべきだ」(経済産業省)とも指摘される。

 このため民間企業の間では、トヨタ自動車やパナソニックなどがコバルトの共同調達を進める構想も浮上。政府も、政府系機関による権益投融資を検討している。中国が主要な産地であるスカンジウムの供給は、米中貿易戦争の行方次第で不安定化するおそれもあり、調達先多様化は急務だ。(上原すみ子)

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