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内需に不安感 非製造業も減速の兆し 日銀さくらリポート

海外と国内の需要が共に落ち込む事態になれば…。港で輸出を待つ自動車=令和元年5月23日、横浜市
海外と国内の需要が共に落ち込む事態になれば…。港で輸出を待つ自動車=令和元年5月23日、横浜市

 日本銀行が8日公表した7月のさくらリポートは米中貿易摩擦のあおりを受けた海外の需要減退が製造業の重荷になるとともに、景気を底堅く下支えしている非製造業でも一部で不安の声が漏れた。10月の消費税増税による購買意欲の低下懸念が影を落とす中、海外と国内の需要が共に落ち込む事態になれば景気の大幅な下ぶれは避けられない。

 「昨夏以降、半導体関連の受注は減少していたが、米中摩擦が長期化する可能性が高まった5月以降は水準が一段と切り下がった」(中国地方の生産用機械関連企業)

 輸出関連企業からの懸念の声は、この日のリポートでも相次いだ。中国向けの落ち込みに加え、スマートフォンなどIT機器の世界的な需要一巡で関連出荷が減少した影響を受け、外需は悪化基調が続いている。

 対して内需は、企業の賃上げによる所得環境の改善や深刻な人手不足を背景にした省力化投資が進む。日銀が今年後半以降の景気回復シナリオを維持するのも、外需が反転するまでの間、内需が落ち込みをカバーするとみているからだ。

 ただ、5月の新設住宅着工戸数は前年同月比8・7%減と2カ月連続の前年割れで、減少幅は1年4カ月ぶりの大きさだった。「景気の先行き不安で住宅の着工判断を先送りしている」(大手住宅メーカー幹部)との声もあり海外経済の減速は消費に影響している。

 また、今回のリポートでも「消費税増税に対する生活防衛意識が消費者マインドを下押しして、売れ行きが弱含んでいる」(北海道の百貨店)との指摘が出た。10%への増税で消費税率が2ケタの大台に乗る心理的効果は重そうだ。軽減税率制度の導入など政府の支援策で増税後の深刻な反動減や消費低迷は回避されると楽観する見方もあるが、内需がこのまま持ちこたえられるか予断を許さない。(田辺裕晶)

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