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米中摩擦に高まる懸念 首脳会談次第で日本経済にも余波

 G20サミットに合わせて開催されるトランプ米大統領と中国の習近平国家主席による米中首脳会談の行方を国内企業が固唾をのんで見守っている。大きな進展がなければ再び両国の制裁関税合戦が過熱し、景気悪化や企業活動の縮小に歯止めがかからなくなるからだ。米中関係悪化は当事者の両国のみならず、日本にも余波を及ぼすことが避けられない。

 「過去10年、世界の自動車市場を牽引(けんいん)したのは米国と中国だった」。トヨタ自動車の豊田章男社長は5月の決算会見でこう述べた。

 米中摩擦は両国の巨大な自動車市場の減退につながりかねないリスクだ。中国では昨年、新車販売が28年ぶりに前年割れとなり、危機が現実味を帯びる。

 米国が打ち出す中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)への輸出禁止措置も日本企業にとっての悩みの種だ。既に国内携帯大手3社は華為の新型スマートフォンの販売延期や予約停止を決定。今秋から端末価格の割引が2万円までに制限されることは安価な華為端末には好機だが、米中協議の行方に市場の展開は大きく左右される。

 中国に生産拠点を持つメーカーなどに部品を提供する素材産業からも「中国経済の減速は4月以降、ビジネスで直接感じるようになってきた」(宇部興産の泉原雅人社長)との声があがっている。

 また世界経済の減速リスクが高まれば、安全資産とされる円が買われて円高になるおそれも拭えない。日本百貨店協会の山崎茂樹専務理事は「日本は長い間、円安ベースだったので、海外客から見るとお買い得な国だった」とし、購買意欲が旺盛な中国人訪日客などの需要減退を心配する。

 トランプ米政権は現在、制裁関税の対象をほぼすべての中国製品に広げる「第4弾」の準備中。米中首脳会談後に是非を判断する構えだ。大和総研の試算では、第4弾発動の場合、実質国内総生産(GDP)で米国に最大0・55%、中国は0・36%、日本にも0・22%のマイナス効果がある。(西村利也)

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