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高額送金解禁で守勢の銀行業界

 金融庁が銀行以外の事業者にも一度に100万円超の送金を認める規制緩和案を打ち出したことで、銀行業界は、新興IT企業に基幹業務をまた一つ浸食される。競争が激化する企業間送金の分野で、銀行は利便性を高める必要がある。

 全国銀行協会の高島誠会長(三井住友銀行頭取)は13日の記者会見で、「銀行に近い決済機能を果たすなら、銀行と同等の安心安全策を確保することが重要だ。ぜひ切磋琢磨(せっさたくま)して競争したい」と自信を示した。

 送金業者には2種類あり、免許制の銀行は金額制限がなく、登録制の資金移動業者は100万円の上限がある。スマートフォン決済など個人の決済では新興企業が急速に存在感を増しているが、部品の仕入れなどで多額のお金をやりとりする企業間送金では銀行を使わざるを得ないのが現状だ。

 こうした中、規制緩和では資金移動業者でも100万円超の高額送金ができる区分を作るが、マネーロンダリング(資金洗浄)対策などで厳格な対応も求める。

 資金洗浄や制裁対象国への送金などで違反行為が見つかれば規制当局から巨額の罰金が科される。銀行業界はコンプライアンス(法令順守)部門に大量の行員を配置するなど対応を強化しており、新興企業が短期間で追いつくのは難しい。

 とはいえ、LINE(ライン)がみずほフィナンシャルグループと提携し新銀行を作ることで資金洗浄対策のノウハウを取り込もうとするなど、新興企業も徐々に体制を整えつつある。

 企業間送金の競争が激化すれば1回で数千円から1万円近く手数料がかかる銀行の国際送金にも値下げ圧力がかかりそうだ。銀行側もブロックチェーン(分散台帳)技術を使った低コストの送金サービスを準備するなど対策を進めている。

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