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ESG推進、役員報酬反映で実効性高める

 環境保全や社会問題、企業統治への取り組みを示す「ESG」の達成度合いを役員報酬に反映させる企業が出始めている。機関投資家などが、ESGの取り組みを企業の経営や成長の評価基準として重視しているためだ。報酬に連動させることで、真(しん)摯(し)に取り組んでいる姿勢を社内外に明確にする狙いがある。

 戸田建設は今期から、業績連動型報酬制度の評価基準に、二酸化炭素(CO2)排出量削減目標の達成度合いを加えた。大友敏弘取締役常務は、「総量で前年度比2・1%のCO2排出量削減を達成すれば、報酬はプラス、未達ならマイナスだ」と説明。新報酬制度で、経営陣による環境問題へのコミットメントを具体化させる狙いだ。

 アサヒグループホールディングス(HD)は、役員報酬制度を、単年度の業績に応じて決まる年次賞与と、3年間の中期経営計画に連動して決定する中期賞与の2本立てに変更。中期賞与制度の指標の6割は財務目標に関する達成度合いだが、残り4割は社会的価値向上についての評価で決まる仕組みとした。社外での各種表彰制度での入賞や、第三者機関の評価などを加味して決定していく。

 このほか花王が、役員報酬決定の際に、米企業倫理推進シンクタンクのエシスフィア・インスティテュートが選定する「世界で最も倫理的な企業」に選定されたかどうかで、役員報酬を増減させる取り組みを実施。航空業界ではANAHD、日本航空がともに、顧客満足度を評価基準に組み込んでいる。

 ESGや国連が定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」を経営方針に取り入れる動きは、欧米企業が先行している。ただ、取り組みの効果の検証は難しく、ESGの観点を報酬に連携させることで、経営陣の本気度を投資家らに訴える姿勢だ。

 ESG 環境(Enviroment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の3つの言葉の頭文字をとったもの。Eではエネルギー使用量削減、Sではワークライフバランスなどへの取り組み状況などが評価項目となり、Gでは社外取締役による経営のチェックが十分なされているかなどが留意点になる。

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